「6年間が、この試合で終わっちゃったんだな」茗溪2トライ奪うも敗れる。東福岡、復活の10番「目つきが変わった」|東福岡 26-10 茗溪学園|第103回全国高等学校ラグビーフットボール大会

東福岡

今大会初めての失点をした直後。

ラックサイドを突きトライを決めたのは、SH利守晴選手。

「本当はパスを放りたかったのですが、放ることができなくて。結果論としてトライを取れた」とオプションBでのトライだったことを明かした。

第1グラウンドデビュー戦での花園初トライ。

「憧れていた舞台でトライできて嬉しい。でも一番は、チームが勝てて、次の試合に挑めることが大事です。」

試合前には、昨年の優勝メンバーたちもウォーミングアップ会場に駆け付けた。「頑張れよ」の一言が嬉しかった、背中を押されました、と利守選手は喜んだ。

昨年は分析用に試合のビデオを撮ったり、サポートメンバーとしてグラウンドレベルに立ったり。

去年の先輩たちが立っていたグラウンドに、今年は自分が9番を着て立てていることに感慨深さを感じている。

スクラムハーフとして大切にしていることがある。

相手の脅威であること。

どのカテゴリーにおいても、相手が目を離せなくなるような、脅威となれる存在のスクラムハーフが一番良いハーフだと認識する。

「9番があるぞ」と相手に思わせることができれば、チームを軌道に乗せることもできる。だから。

「ベスト4は必ずタイトになる。自分にできることは、ヒガシの起点になること。走って、脅威となって、体を張って、勝利を掴みます。」

***

ヒガシの10番を背負うは、井上晴生選手バイスキャプテン。

夏、苦しい時間を過ごした。
菅平ではスタートの10番を務めることがほとんどなく、ミスも重なった。その度に監督・コーチからは、厳しい言葉が飛ぶ。
「自分のプレーでうまくいかなかったところがあった。映像を見返して、自分に何が足りてないのか見直した日々でした。」
コーチ陣は口を揃えて「花園に来てから目つきが変わった」と話す。
直前までメンバー編成を悩んでいたというが、ここ2週間での成長とプレーの安定に、今では安心して10番を任せているという。
井上選手とともにバイスキャプテンを務めるFB隅田誠太郎選手は「嬉しい」と言った。
「夏は特に、何をしてもうまく繋がらなくて。ずっと泣きそうにしていた姿を覚えています。だけど夏のキツい練習を超えるうちに、ハル自身も強くなった。僕はハルに10番に戻って来てほしかった。だから嬉しいです。」
ヒガシの10番らしく、これからも堂々とプレーをして欲しいとエールを送った。
厳しいことを言われたことも、一度や二度ではない。だが決して負けず、落ち込むことなく、強気に練習を続けた。
グリーンの10番をつけて花園の舞台に立つ。そのためだけに、苦しかった日々を乗り越えた。
「この1年で、メンタル面が一番成長しました。」
冷静に、だけど強気なプレーができている理由を話した。
花園の舞台に立つ、という目標を達成できているからこそ、いま安心してプレーができている。ヒガシの10番を背負っている、という意識を持ったプレーもできている。
「僕たちはアタックは好きに出来る。相手の脅威となるディフェンスをして、まずはディフェンスで勝ちにいきます。」
ヒガシの10番として、チームを勝利に導く。
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茗溪学園

「中学含めた6年間が、この試合で終わっちゃったんだな。」

実感があったわけではない。だが、6年間の終わりを迎えたという事実に、悲しさを覚えた。

14番・森尾大悟キャプテンにとって、茗溪学園での6年間は楽しい時間を過ごした場所だった。

仲間と目指した日本一。セブンズでは、大きなドラマも生んだ。

それでも越えることができなかった高き壁。

後輩たちに残す言葉とは。

「今年は選手も揃って、コーチ陣含めた環境もすごく良い状態でした。でも、これでも勝てない。今年以上の準備をしないと、全国制覇なんて遠い場所なんだと伝えたいです。」

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