全員で雑魚寝も「良い経験」。U20日本代表候補、FW強化の1ヵ月がスタート

2024年のU20日本代表活動が、いよいよ始動した。
2024年夏、ワールドラグビー U20トロフィーに参加予定のU20日本代表。
優勝を掴み獲り、20歳以下の世界最高峰の戦い・U20チャンピオンシップへと返り咲くべく、挑戦が始まった。
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2月3日からスタートしたのは、U20日本代表候補フォワード合宿。
計22名が招集されたが、報道陣に公開された4日には大学の行事等で5名が不参加。練習生1名(明治大学1年・HO木谷光選手)を含む計18名が2時間半のFWセッションに励んだ。
この日は元日本代表の山村亮氏によるスクラム指導にはじまり、ラインアウト練習、ラインアウトからのモール練習とセットプレーだけをみっちりトレーニング。
「ここにランメニューを入れてしまうと、体重は落ちる。まずはセットピースとウエイトトレーニング、それに食事」と3大柱でFWパックの強化を図る方針を大久保直弥ヘッドコーチは示した。
朝早くには雪も舞っていたこの日、選手たちが白い息を吐きながらグラウンドに出てきたのは、東京都世田谷区にあるリコー総合グラウンド。
昨日は全員で施設内の大広間に雑魚寝をし、寝食をともにしたという。
また練習後には日本代表最多キャップを誇る大野均氏が選手を激励。即席の質問タイムが設けられ、現役選手らと交流する姿も見受けられた。
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大久保直弥HC コメント

ワールドラグビー U20トロフィーに向け、自分たちの強みを見出さなければいけない。

(フル代表同様の代表資格が適用される)ルール上、日本人中心の選手なので。とにかく自分たちの自信や拠り所は、と考えると結束力をもって戦えるセットピース(が鍵)。今回初めて、リーグワンの各チームが我々の目標に対して共感をし、胸を貸してくれたことが有難い。

2月・3月は大学(での授業や練習)がない。今までこの期間を強化に使っていなかったことに疑問があった。FWを仕上げるには時間がかかる。であれば、と今回、リコーブラックラムズ東京さんが環境を提供してくれた。(施設内の一部屋で)雑魚寝なのですが、そういうのも含めてFWらしくていいかな、と思います。こういう環境になれば話さざるを得ないし、こういう経験こそ(自身の)体験的にも後になってものすごい印象に残っている。

――FWの選手については、このメンバーの中から絞っていくイメージになるか
候補選手なので、この中から生き残った選手がトロフィーに行く形が理想。だがそれまでに格上との試合を10試合近く予定している。かなり激しい競争になるのではと予想している。

プラスして、これはエディー(ジョーンズ日本代表HC)とも話しているが、2年後のシーズンを考えた時に現高校3年生、来月高校日本代表に行く選手から3・4人追加したい。4月以降、彼らが大学に入学してからもう一回ミックスしていくつか編成・ゲームをする計画はある。

――セレクションポリシーは
今のインターナショナルトップレベルを100としたら、60ぐらい。筋力では15㎏足りない。今の日本代表はハードトレーニングをするカルチャー。なのにU20がハードトレーニングをしない理由がない。トレーニングに対応できる耐性含め、全て含められる。

『スキル・スピード・パワー・環境への対応力・タフさ』の五角形で引き出していけたらと考えている。上手いだけでやれる世界ではなくなっている。常々そこは、意識させたいと考える。

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――強化試合計画は
3月にリーグワンのチームとのアタック・ディフェンスを含め、数試合を予定。その後海外も計画している。ジュニアジャパンにはU20の選手に加えて、オーバー20の選手たちを何人か加えて遠征に行くプランがある。

――大野均氏への質問タイムではなかなか質問が出なかった
質問できる言葉を持ち合わせていなかったことが残念。自分がどう日本代表になるか、という戦略のある選手であったら、もっと食いついていけると思う。語彙力も含め鍛えていかなければならないと感じた。

代表チームにおいて、限られた時間の中で自分の考えを伝える言葉力、聞く能力はインターナショナルレベルで生き残る要素になる。自分の考えや気持ちを言語化できる能力は求めていきたい。

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