桐蔭学園の1年生プロップが躍動。山梨学院は初選抜を懸け、次週茗溪学園戦へ「俺たちは伸びしろ」|桐蔭学園 69-7 山梨学院|令和5年度 第24回関東高等学校ラグビーフットボール新人大会 準々決勝

桐蔭学園

この日決めたジャッカルは2本。

スクラムでもコラプシングを誘ったルースヘッドプロップは、1年生の喜瑛人(よし えいと)選手。

中学時代、そして高校入学後も1月末まではタイトヘッドプロップ、つまりは背番号3番が主戦場だった。

本格的に1番の取り組みを始めたのは、神奈川県新人大会を終えてからのたった2週間。

わずか10日足らずのポジション歴だが、桐蔭学園に入ってから一貫してアドバイスを送り続けてくれたのは、昨季の全国優勝メンバーでもあり、高校日本代表にも選ばれた3年生の井吹勇吾選手(1番)と前田麟太朗選手(3番)だった。

「バランスのとり方が下手くそで、最初は1番が苦手でした。でも3番で組み込んだ後に1番にチャレンジしてみたら、組めるようになっていた。(前田)麟太朗くんのおかげでもあるし、井吹くんのおかげでもあります。」

偉大な先輩たちへ、感謝の気持ちを口にした。


写真中央が喜選手

大阪府出身。芦屋ラグビースクールでラグビーに勤しんだ。

ラグビー日本代表に桐蔭学園出身選手が多いこと、また基礎を徹底した指導を受けられることに魅力を感じ、「しっかりと基礎を固めてから次のキャリアに進みたい」と桐蔭学園への進学を決意する。

将来像を「1番でも3番でもスクラムを組めるような選手に」と描く。


スクラムでペナルティを得た直後。先輩たちが称えてくれた

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この日は後半14分に退いた。

前半の30分間は、自身に及第点を与える。

だが後半は「ボロボロ」。

反省点が次々と口をついた。

「自陣で無理にボールを前に運ぼうとしてしまいました。体力不足が原因で、判断が悪くなってしまった所もあります。」

日頃から「勢いでプレーしないように」と指導を受ける。

だがその『勢い』によるプレーもいくつかありました、と唇を噛んだ。

今大会では、自分がどういうプレイヤーで在りたいか、に集中する。

「強みのボールキャリーで、逃げずに真っ直ぐに当たること。そこを一番意識しています。」

身長173㎝・体重103kgの16歳。

あくなき挑戦に向けた、スタートラインに立った。

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山梨学院

山梨学院にとって、これが桐蔭学園との初対戦。

古屋勇紀監督は試合前、選手たちに伝えた。

「みんなにとって、大きな経験となる一戦。とにかく挑んでいこう。その気持ちを持ち続ける60分にしよう。」

真っ直ぐに当たった。ファーストトライを与えるまでの6分間、自陣でひたすらに体を当てた。

「想像以上に良いよ!」

選手たちからも、手応えを掴んだ声は飛んだ。

だが徐々に桐蔭学園の巧さがグラウンドを支配すれば、一気に引き離される。

前半20分には11番・三木良唯吏(みき らいり)選手が鮮烈なインターセプトから独走トライを決めたが、それ以上の得点を奪うことはできなかった。

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フィジカルにセットプレー。

まだ、まだまだ練習が必要だと感じた。

「1対1のヒットの瞬間に、相手側の余裕を感じました」と話すは、1番・渡邊侑(わたなべ あつむ)キャプテン。

スクラムでも何度かコラプシングを取られた。

「まだ自分たちは、一人ひとりのお尻の位置が高い。バインド勝負で負けていました。」

古屋監督は「肌で接点の強さを味わえたこと」を収穫ポイントに挙げる。

これまで積み重ねてきたトレーニングでは「まだまだ」だと、実感できたことが何よりもの財産だ。

「これからの1年間、自分たちの体を強くするモチベーションに繋がると思います。(古屋監督)」

インタビューの最後、渡邊キャプテンは真っ直ぐ前を見つめて断言した。

「俺たちは伸びしろ。」

目標は、昨年の先輩たちを越えること。

花園で年越しをすること。

「まだ見たことのない景色を、見に行きます。」

そのためにも大事になる、全国選抜大会での経験値。

その出場権を懸け、2月17日(土)に茗溪学園との順位決定戦に挑む。

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