第49期高校日本代表、イタリアへ向け出発「全国1万6千人の高校生ラガーマンの意志を背負い、誇りをもってイタリアに全勝を」

2023年度の高校日本代表は3月13日までの遠征直前合宿を終え、14日、イタリアに向け出発する。

第49期高校日本代表主将を務める城央祐選手(桐蔭学園3年)は「全国1万6千人の高校生ラガーマンの意志を背負って、プライドをもって、誇りをもってイタリアに全勝してきたいと思います」と誓った。

高校日本代表が掲げる『ザ・ファースト ムーブ』そして『HONKI』で、Beat Italyを目指す。

※遠征メンバーはこちら

試合スケジュール

  1. U18 イタリア代表との練習試合
    3月16日(土)13:15
    会場:スタディオ・ザッファネッラ
  2. U19 イタリア代表戦①
    3月20日(水)19:00(日本時間21日 03:00)
    会場:スタディオ・サンミケーレ
  3. U19 イタリア代表戦②
    3月24日(日)14:00(日本時間24日 22:00)
    会場:スタディオ・サンミケーレ

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選手コメント

FL/No.8 城央祐(桐蔭学園3年)

全国優勝から早2か月。

実家に帰り、母の手料理を食べればあっという間に7㎏増量した。「いま、99㎏くらいです。」

目に見えて分かるほどにサイズアップはしたが、体脂肪もスピードも変わらない。

テストマッチを戦う体を作った。

初めての桜。

選ばれたことはもちろん嬉しかった。だが、選ばれなかった人のことを同時に思う。

「明治大学さんとの合同練習の時に、候補ではあったけど高校日本代表には選ばれなかった中村つぐ希(目黒学院)や雨宮巧弥(山梨学院)から『頑張れ』と言われて。こいつらの分まで頑張らなきゃいけないな、と思いました。」

戦うイタリア代表は、平均身長で10㎝、体重は10㎏重い。

「各高校でやってきた以上のことをやらないと、勝てない相手です。でも先輩たちもやってこられているので。自分たちも勝利を目指していきたいな、と思います。」

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任された、第49期高校日本代表の主将。しかし肩肘を張ることはない。

「みんなレベルが高いので、自分が支えられている側でもある、と感じます。」

イタリア遠征を目前に、チームには楽しい雰囲気が宿った。一つひとつの『できた』に対する達成感も味わっている。

「ワクワク、な気持ちが強いです。(桐蔭学園の)藤原先生は『花園初心者』という言葉をよく使われていましたが、僕たちは代表初心者。しっかりとアンテナを張って頑張りたいと思います。」

SH利守晴(東福岡3年)

高校日本代表選出の報を受け「めちゃくちゃ嬉しかった」と話したのは、スクラムハーフの利守晴選手(東福岡)。
だが、時間がない中でチームを作り上げること、何より世代を代表して戦うことに「まだ緊張します」と心の内をのぞかせる。
花園での激闘を終えると、母校での練習に引き続き参加した。
一つ下の代と体を当て、2月12日に新チーム対3年生のラストゲームを行う。
以降は自主トレーニングを重ね、高校日本代表活動に向けてコンディションとモチベーションを維持した。
「天理大学さん、明治大学さん、関東学院大学さんと試合や合同練習をさせて頂く中で、仲間のレベルの高さを実感しました。そんな高いレベルの中でプレーできることに、楽しさもおぼえています。」
だからこそ、周りの足を引っ張ることはできない。したくもない。
そのプレッシャーも相まっているのだろう。練習中には、ふだん見せないような表情が見受けられた。
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気を配っていることがある。
選択権をリーダー陣に委ねること。だがその中でも、発言はすること。
プレー面では、縦に上がるディフェンスを行いたい。縦への圧力を増やし、相手の脅威となる。
「U20イタリア代表のデータ上、バックスリーの選手たちの身長が190㎝を超えていました。フィジカルが強く身長も大きい相手にどう戦っていくか。おそらく僕は後半からの出場になると思うのですが、自信を持っている修正能力を強みにして、後半から流れを変えられるように頑張ってきます。」

アホ アントニオ(青森山田2年)

2年生から唯一選出されたのは、アホ アントニオ選手(青森山田)。
「セレクションマッチの時に、学校やチームメイト、家族にすごく応援してもらっていたんです。僕も絶対、高校日本代表に選ばれたかった。だからめっちゃ頑張りました(笑)」
無事飛び級での高校日本代表入りを叶えると、みんな「めっちゃ喜んでくれた」という。
「2年生は1人だけ。だからみんな、めっちゃ『おめでとう』と言ってくれました。」
トンガから来日し、まだ2年目。だが過去の同校先輩たちに漏れず、流暢な日本語で受け答えをする。
早くも掴んだ、初めての桜。
「少しの緊張があります。でも、イタリアに勝ちたい気持ちが強いです。」
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強みはボールキャリーと、191cmの身長を活かしたラインアウト。
1月に行なわれたセレクションマッチでは幾度も良い突破を見せていたが、ここ日本代表と名のつく場所では「レベルが全然違う」と話す。
でも「関係ない」。
「2年生は1人だけ。でもそんなことは関係なく、いっぱい良いパフォーマンスを見せて、いっぱいトライを取りたいと思います。」
将来は日本でプロラグビー選手になりたいと夢見る17歳の冒険が、幕を開ける。
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