試合中の成長。目黒学院、東福岡を破る。東福岡・藤田監督「この結果が僕の成績。選手は悪くない」|東福岡 24-28 目黒学院|第25回全国高等学校選抜ラグビーフットボール大会 1回戦

目黒学院「すごいことをやったな」

試合を終えると、涙を流しながら抱擁を交わした目黒学院の選手たち。

逆転トライを決めたNo.8ロケティ・ブルースネオル選手も、もれなく大粒の涙をいくつも流した。

「東福岡はとても強いチーム。(ラストトライの時には)ノータイムだと分かっていたので、できうる限りの全力を出し切った」いう通り、何人ものディフェンダーを巻き込みながらボールをインゴールに運んだ力強さは圧巻だった。

値千金の大逆転トライ。

流した涙には、「まさか勝てるとは」という驚きの意味も含まれていたという。

スポンサーリンク

最終学年になった今季、飛躍を遂げたのが4番・フィッシャー慶音選手だ。

「昨年までは対戦相手に年上の選手がいたり、体格で劣っていたりと感じる部分がありました。でも今年は、少なくとも同い年より年上の相手はいません。さすがに同い年には負けてられないな、と思って」と、急成長の要因を語る。

しなやかな身のこなしと、181cm 83kgという見た目以上の体幹の強さが、間違いなくチームの鍵となっている。

「嬉しい。まだ自分たちは上に行けるんだ、という自信を得た」と話すのは、CTB石掛諒眞キャプテン。

タックルを中心とするディフェンスを強化し挑んだこの選抜大会、「60分間の試合の中でも選手たちは成長を続けた」と喜んだ。

「試合をするうちに、自信がついてきました。」

チャレンジ精神をもってアグレッシブに戦えば、時間の経過とともに成長曲線はぐんと、あっという間に上向いた。

2回戦の相手は、奈良の白き雄・天理。

「天理さんのアタックはフラットで、東福岡さんと多少似ている所もある。今日のうちに修正できるところもあるので、みんなで話し合いたい。」

勝って兜の緒を締めよ、ごとく、石掛キャプテンはキリっと表情を引き締めた。

そんな選手たちを横目に、竹内圭介監督も落ち着いた表情で紡いだ。

「素直に、すごいことをやったな。」

ディフェンスで前に出た選手たち。

結果で目黒学院のラグビーを『進化』させた選手たちを讃えた。

スポンサーリンク