2024年7月6日に豊田スタジアムで行われた、JAPAN XV 対 マオリ・オールブラックスの第2戦。
リポビタンDチャレンジカップ2024シリーズ3戦続けての先発出場となった早稲田大学2年・矢崎由高選手は、シニアカテゴリーでの代表戦における初得点を記録した。
国際試合での初得点は、なんとペナルティゴールの3点だった。
「山さん(山沢選手)、直人さん(齋藤選手)が交替して、消去法で」役目を任されたというプレイスキッカー。
ボールを持ちポジションにつくと、見る者にもにわかに緊張が走った。
「緊張もしましたが、リラックスして(矢崎選手談)」右足を振り抜けば、貴重な3点を追加する。
仲間のもとへ駆け戻った矢崎選手の表情には、等身大の笑顔が浮かんだ。
「決まって良かったです」
山沢拓也選手、齋藤直人選手に次いで3番目のプレイスキッカー候補者であることは、試合前から決まっていたという。
だが記録にある限り、プレイスキッカーとしての公式戦での得点は高校生ぶり。
現在所属する早稲田大学ラグビー蹴球部の学生スタッフたちは「今年に入ってからプレイスキックの練習をするようになった」と努力の裏側を語る。
日本代表、そしてJAPAN XVとしての活動を通じて「高いインテンシティの中でどうプレーするか、ということがある程度分かってきた」という矢崎選手。「今後はそれをもっと自分の中で可視化していけたら」
試合後、早稲田大学の先輩たちとともに1枚の写真に納まると、手にしたトロフィーをおどけたように5代先輩・長田智希選手の頭上へと乗せた。
クールに見られることもあるが、その素顔はまだまだ20歳。
急成長を見せるプレーとは裏腹の一面が、ほほえましくもある。
矢崎選手は引き続き、残るテストマッチシリーズに向け、日本代表スコッドに残った。
「全力を尽くす。最大限できるプレーをし続けることが自分の役目。それを全うしていきたい」と、次の舞台に向け動き出した。
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