ニュージーランド政府が主催する、英語とスポーツ合体型の留学プログラム『Game on English』。
英語の集中プログラムとラグビートレーニング、またニュージーランドのサステナビリティへの取組みや文化・伝統・社会などを体験すべく、ニュージーランド乳業最大手・フォンテラの日本法人であるフォンテラジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:國本竜生)支援の下、今年も10名の高校生ラガーマンたちが海を渡った。
本事業10周年を迎えた2024年度は、今季の関東新人大会ならびに関東大会で決勝に進出した桐蔭学園高等学校と國學院大學栃木高等学校の2校が参加。桐蔭学園高校からは2年生5名、國學院栃木高校から3年生5名がそれぞれ選ばれ、7月24日(水)から8月8日(木)までの2週間をニュージーランド北島、ハミルトン市にあるハミルトンボーイズハイスクールで過ごした。
9月5日にはその成果報告会がニュージーランド大使館にて行われ、ヘイミッシュ・クーパー駐日ニュージーランド大使らが参列する中、高校生たちは写真を用いながら、それぞれの思い出と新たな決意を英語で述べた。
國學院栃木高校3年・杉本樹馬(すぎもと たつま)選手は2週間の滞在中、ニュージーランド流のリカバリー方法に最も驚いたと振り返る。
「試合の翌日、ハミルトンボーイズハイスクールではアクティブレストとしてプールリカバリーがありました。バタ足に軽い水泳と、自由時間も含め30分ほど水の中で軽く体をほぐしたのですが、その翌日の体の軽さが全然違った。効果てきめんで、今まで感じたことがないぐらい体が軽くて、疲れが抜けた感覚でした」と試合翌々日のコンディションに大きな違いが表れたことに衝撃を受けた。
杉本選手の兄は現・NECグリーンロケッツ東葛の杉本悠馬選手、そして現・コベルコ神戸スティーラーズ杉本崇馬選手とラグビー一家。それでも知らなかったニュージーランドスタンダードに「進んでいるな」と口にした。
桐蔭学園高校2年・佐藤晴至(さとう はるちか)選手は、ニュージーランド到着時にホストファミリーが優しく迎え入れてくれたこと、ゆっくりとしたスピードで話してくれたことが嬉しかった、と感謝する。
北海道・遠軽からひとり親元を離れ、神奈川県の桐蔭学園高校に進学した佐藤選手。地元・北海道の広大な自然と重ね合わせながら2週間を過ごした。
滞在最終日にホストファミリーから渡された1通の手紙とマオリのジュエリーは、帰国後も大切に持ち歩いているそうだ。
またこの日、特別ゲストとして訪れたのは、2015年の同プログラム参加者・三菱重工相模原ダイナボアーズの坂本侑翼選手(流通経済大学付属柏高等学校出身)。
Game on Englishで学んだことが今でも活きていると言い「ニュージーランドの文化に触れることで『もっとできる、もっとやりたい』という気持ちが芽生えた。自分のやりたいことを見つけられたからこそ、日々努力することで絶対に自分のやりたいことにたどり着ける」と高校生たちにエールを送った。
ヘイミッシュ・クーパー駐日ニュージーランド大使は言った。
「ニュージーランドにおいてラグビーとは、ただスポーツをすることではない。若者が自信とリーダーシップを養うための、人生を変える経験を与えてくれるものだ」と。
その言葉を受けて、國學院栃木・杉本選手は、ハミルトンボーイズ高校の3軍と試合をしたときのことを嬉しそうに振り返る。
「僕が良いボールキャリーをした後に、ラックから立ち上がろうとしたら相手選手が手を差し伸べてくれたんです。初対面で、且つ試合中にも関わらず『ナイス!』と声を掛けてくれて。日本よりもフレンドリーで、ラグビーを通じて交流が深められているなと感じました」
In New Zealand, rugby is not just about playing sport.
まさしく人生を変える経験を、味わった。
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