Aブロック優勝は國學院栃木「生徒たち、良かったなと思いますね」全7ブロックの優勝チームコメント|第73回関東高等学校ラグビーフットボール大会

令和7年度 第73回関東高等学校ラグビーフットボール大会のブロック決勝戦が6月8日(日)栃木県・佐野市で行われ、國學院栃木が4大会ぶりのAブロック優勝を果たした。

2日目試合結果

Aブロック

桐蔭学園高等学校(神奈川県)7-50 國學院大學栃木高等学校(栃木県)

目黒学院高等学校(東京都)15-12 茗溪学園高等学校(茨城県)

優勝・國學院栃木

國學院栃木・吉岡肇監督コメント

プレーに気持ちが入っていたね。

やっぱりこの一戦は特別なものがあって。これが準決勝だろうが決勝だろうが、桐蔭戦は桐蔭戦なので。(吉岡)航太郎コーチを中心に『打倒・桐蔭学園』と練習していました。

その前に茗溪学園との試合があったにも関わらず『桐蔭』『トーイン』というので。

「なめるんじゃないぞ、桐蔭と戦うリングに上がるまでにコケちゃしょうがないぞ」と言ったって『これじゃ桐蔭に勝てない』と繰り返していて。桐蔭がこびりついているんだな、というのを感じていました。

練習中も『桐蔭はこうくる』『これじゃ桐蔭に勝てない』と合言葉のようにここの所練習していました。

”今度の大会”ではなく、”日々の目標”として『桐蔭に勝つにはこんな甘いことじゃだめなんだ』と合言葉のようだったので。それが成就して、彼らも泣いていましたけどね。

生徒たち、良かったなと思いますね。

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Bブロック

流通経済大学付属柏高等学校(千葉県)54-7 山梨学院高等学校(山梨県)

明和県央高等学校(群馬県)12-35 昌平高等学校(埼玉県)

優勝・流経大柏

流経大柏・相亮太監督コメント

選抜大会以降チャレンジしている内容があったので、桐蔭と初日に戦えたらな・・・と思って(関東大会に)来ていました。それでもこの夏に向けて、しっかりやっていこうと思います。

接点周りは年中やっている部分なので。ボールの動かし方、ですね。どこで、どうボールを動かして繋いでいくのか。その辺のイメージ(を練習してきました)。

あとは今日もあんまり「こうだよ」という話を全くしていなくて。選手たちがライブな状況を見極めて判断しなさい、と言っていました。そういう意味では、最初のキックパスなんかプランに入っていなかったし。あれも大門(歩瑠、スタンドオフ)の判断でやっていて、そこにウイングが反応できていたので。

そういうところが見えたので、ちょっとずつ繋がってきたかなという感じを受けました。

春、やり切れなかった部分がやっと、やれるようになってきました。夏に向けてしっかりやり切れるようになってチームが自走し始めたら、良い方向に行ってるかなと思います。

ーー大門選手の成長について
トランプのカードでいったら、まだキングでいるから。それが一個上に上がって『エース』になれるかどうかじゃないかな、って。まだそんな感じがするな。

まだ全然、成長の余地があります。やっぱりチームを勝たせるのがエースでしょう。リーグワンの決勝を見たら分かるじゃないですか。比較が異次元ですが(笑)

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Cブロック

東海大学付属相模高等学校(神奈川県)48-17 川越東高等学校(埼玉県)

國學院大學久我山高等学校(東京都)59-7 桐生第一高等学校(群馬県)

優勝・東海大相模

この日先発した3年生は2人のみ。

15人中13人を2年生のメンバーで構成し、東海大相模はCブロック決勝戦へと挑んだ。

「登録した30人をなるべく使って、次年度に向けた投資をしていかなければなりません」

三木雄介監督は、そう説明した。

前半中盤までは7-3とわずか4点のリードに留まった。前半を17-10と7点差で折り返すと、ハーフタイムに指揮官が与えたアドバイスはシンプルだった。

「コンタクトから逃げるな、って。それだけです」

さすれば選手たちは後半にギアを上げ、いきなりの5連続トライ。

「若い選手を使ったので、こういう厳しい経験をできたことは良い経験になったと思います」と三木監督は言った。

「3年生のスタンドオフが(全国選抜大会で)怪我して、2年生スタンドオフなので。良い経験ですね」

中尾思キャプテンも、ゴールデンウイークに行われたサニックスワールドユース交流大会で肉離れ。今大会のメンバーからは外れていた。

秋に訪れるビッグマッチ、対・桐蔭学園を見据えた強化に邁進する東海大相模。

ライバル校との差を問われると「本当に細部だと思います」と口にした。

「フィジカルベースの所では対抗していると思います。FWのところで優位に立っているのに、BKが足を引っ張ってしまう。FWには優位性があるのですが、それでもブレイクダウン周辺の細部は桐蔭さんが一枚上手だな、って。本当にルールの細かいところまで理解して(桐蔭学園は)プレーしているなと思いますね」

夏は関西の強豪校との練習試合が目白押し。

大阪桐蔭に御所実業、中部大春日丘。そして東海大大阪仰星に報徳学園。

チーム力を上げるために「競争させる」夏へと向かう。

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Dブロック

早稲田大学系属早稲田実業学校高等部(東京都)50-7 埼玉県立熊谷工業高等学校(埼玉県)

関東学院六浦高等学校(神奈川県)31-8 日本大学明誠高等学校(山梨県)

優勝・早稲田実業

Dブロック優勝は早稲田実業。

「東京都の春大会では、自分たちのミスで失敗してしまいました。それをどう、秋の大会までに成長していくか。そのためには、自分たちのアジャスト力必要。自分たちのミスで失点をしたり、ミスから悪い流れを生み出さないようにと意識し大会に臨みました」

そう話したのは、15番・河村和樹キャプテン。小学生の頃はタグラグビーを。中学生になれば横浜ラグビースクールで楕円球を追いかけ、「濃い指導力を有する」早実へと進学した。

「今日の試合では、やろうと話していたことを前半は遂行できました。後半1つよくない所(ペナルティトライを与えてしまった場面)はあったのですが、全体を見たら自分たちの試合をしていました。春大会から比べて、少しはレベルアップしているんじゃないかなと感じます」

この結果をふまえ、夏はディフェンスに注力したいという河村キャプテン。

「自分たちが崩れてしまった原因のディフェンスを、夏の長い時間をかけてより強くしていきたいと思います」と宣言した。

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