Pick Up Players
山田晴楽
記念すべき、太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2025のオープニングトライを決めたのは、ARUKAS QUEEN KUMAGAYA WOMEN’S RUGBY FOOTBALL CLUBの山田晴楽選手。立正大学に通う3年生だ。
「今年は、深谷高校・立正大学の先輩でもある松井渓南さんと共同キャプテンを務めています。声や言葉でみんなを引っ張ることは私には難しいので、自分に矢印を向けて強気でプレーしました」と、キャプテン像をそのトライに込めた。
埼玉県深谷市出身。
ARUKASユース時代にもキャプテン経験を有し、生粋のキャプテンシーを持つ山田選手。
太陽生命ウィメンズセブンズシリーズへの挑戦は自身2シーズン目だが、早くも共同キャプテンを任されたことでより自分自身を考えることにもつながった。
「練習の時に考えすぎてしまったことがありました。まずは自分と向き合おう、と思って頑張りました」
両手のネイルを、アルカスカラーのオレンジと青にして気合いを入れた
地元・熊谷で行われた開幕戦初日のアルカス熊谷の戦績は、3戦全敗。
予選プール全体11位で、明日は9位~12位を決める順位決定トーナメントへと進む。
「練習してきたことは”全員が立ち続ける”こと。その練習してきたことが出せなかったので、明日はしっかりと自分たちのラグビーができるよう気持ちを作って臨みたいと思います」
大橋聖香
ARUKAS QUEEN KUMAGAYA WOMEN’S RUGBY FOOTBALL CLUBとともにオープニングマッチを戦ったのは、ナナイロプリズム福岡。
先制トライを許したものの、前半6分、大橋聖香選手が逆転トライを決めれば流れを呼び寄せる。
そのままリードを明け渡すことなく1勝目を掴めば、昨年の総合優勝チーム・ながとブルーエンジェルスにも太陽生命ウィメンズセブンズシリーズで初勝利を記録。
全体5位で、大会2日目の順位決定トーナメントへと駒を進めた。
「全員が自分を信じて、仲間を信じてボールを運び続けた結果が、ながとブルーエンジェルス戦の前半19-0という結果に繋がりました。後半はリザーブメンバーも試合に出て、こういう舞台でチーム力を合わせ勝てたことが嬉しいです」(大橋聖香選手)
女子セブンズ日本代表でもある大橋選手。だがその実は、久留米大学に通う現役女子大生でもある。
人間健康学部に通い、中学・高校の保健体育教員免許取得と、アスレチックトレーナーが行うテーピングなどの技術習得にも努める。
両親がともに中学・高校の教師ということで「将来的には子どもたちに勇気を与える存在、場を提供できる存在になりたい」と歩む道を口にする。
ナナイロプリズム福岡での練習に留まらず、日本代表活動では世界を転戦するがゆえ、学業との3本柱はどうしたって難しい。「正直、毎日しんどいです」と笑った。
午前も午後も授業は詰まっており、授業が終わればナナイロプリズム福岡の練習へと向かう日々は続くが「時間の使い方を大切にしながら、時間を有意義に使えるように。どれも妥協せず、今はやりたいです」と言い切った。
座右の銘『継続は力なり』のとおり、自らの信じる道を突き進む覚悟だ。
『強いことは美しい』を体現するようなトライを見せた大会1日目。
今季一つ目の頂点を目指し、22日には大会2日目に挑むナナイロプリズム福岡。
「明日は体も暑さもキツいと思います。もう一回チームとして、みんなを信じて、自分を信じて、そして楽しんで、ラグビーをしたいです」
全員で力をあわせて勝ちに行きます、と残し順位決定トーナメントへと向かった。
谷山三菜子
『HSBC SVNSアワード2025』で女子部門の『トライ・オブ・ザ・イヤー』を獲得し迎える、初めての太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ。
谷山三菜子選手(日本体育大学ラグビー部女子2年)は、しかし地に足をつけ言葉を発した。
「SNSでも発信してくださる方が多くて、注目して頂いてるなとは感じます。でも、自分の中ではあまり実力がついていないな・・・と思っているので。プレッシャーに感じるよりも、チャレンジャーという気持ちでプレーしています」
アタックにおいても、ディフェンスにおいても、コンタクト局面の直前まで目を開け相手を見構える谷山選手。
「周りを見て判断するようにしている」とその理由を話す。
空手などの競技経験もないが「周りを見れるように」と意識することが、プレーの細部に表れる。
「大会1日目はチームとしてうまくリンクできない所が多く、失点が重なってしまいました。明日に向けて修正します」と残し、日本体育大学ラグビー部女子はプール戦7位で大会2日目に歩みを進めた。
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