だから熊谷でラグビーすることを選んだ【vol.3 熊谷工業高校】

教えることで学ぶことがある

ーー昨年、熊谷でラグビーワールドカップ2019がありました。モチベーションに変化はありましたか?

監督「熊谷工業高校としてワールドカップに携わった、ボールボーイとしてグラウンドレベルに立てたことは、まさに一生に一度の経験です。直後に行われた昨年の県予選は、非常にハツラツとしていたことを覚えています。ワールドカップを観て入部してきた子もいるので、大きな影響がありましたね。」

主将「地元熊谷で世界一流のプレーがたくさん観れたので、自分にとってもチームにとっても非常に良い刺激となりました。」

ーーパナソニック ワイルドナイツが熊谷にやってきます。期待することは?

主将「たくさん話を聞いて、自分たちに取り入れられることはどんどん取りいれていきたいですね。」

監督「熊谷にワイルドナイツのジャージやグッズを身に着けている人が増えれば、街も盛り上がるし部員も増えるだろうな、と。そのためにも地元・熊谷にある高校が花園に行かなきゃいけないという使命感も同時に感じています。」

ーーラグビータウン熊谷に対して、どのようなことを期待しますか?

主将「カテゴリー問わず、熊谷にあるチームが強くなればいいなと思います。ラグビータウン熊谷を全体で盛り上げていきたいですね。」

監督「小学校やラグビースクールなどに、出前授業へ行く機会を頂けると嬉しいですね。熊谷工業を知ってもらう、応援してもらうということはもちろん、教えることで学ぶことがたくさんあるんです。生徒たちが、ちびっこラガーマンにとって身近な憧れの存在になれればと思います。」


春はAシードと練習試合を重ねた。スクラムが組み負けなかったことも自信になった。(橋本監督)

ノーシードの意地

ーーこれから迎える埼玉県予選、注目プレーヤーを教えてください。

主将「スタンドオフの橋本選手(2年生)です。状況判断に非常に優れていて、広く使う所と縦に行く所の判断は彼のセンスが光ります。」

監督「フォワードでは、フランカーの渋澤選手(3年生)。小柄ですが、立って起きてを繰り返せる信頼のおける選手です。連続3フェーズ絡んでいきますからね。まさしく仕事人、熊工スピードラグビーのキーマンです。

バックスでいうと、スタンドオフの橋本選手です。試合の出来不出来は、彼に掛かっているといっても過言ではないですね。」

ーー最後に、県予選に向けた意気込みをお聞かせください。

監督「もちろん花園出場です。実は今年、2年生が主力のチームなんです。若いチームなので、毎試合の伸び代を楽しみして頂きたいと思います。」

主将「新人戦では悔しい結果となりました。ノーシードですが、花園目指して一致団結したプレーをお見せします。」

フランカーの渋澤選手。体中の砂がワークレートの高さを物語る。(写真右)


キャプテンも絶対的信頼を置くスタンドオフの橋本選手。縦にもあたれる、心強い存在。(写真左、赤シャツ)

いざ、古豪復活へ

これから始まる埼玉県予選、佐々木キャプテンは『ラグビー人生の集大成』と位置付ける。

そんな主将がキーマンとして名前をあげた橋本選手は、橋本監督のご子息だ。

進学にあたり、両親には相談しなかった。自ら、父のいる熊谷工業高校でラグビーすることを選んだ。思春期の男の子としては大きな決断だったろう。

学校では監督と司令塔として。家では親子として。二人三脚で、古豪復活を目指す。



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