試合展開
試合開始前、コイントスで陣地を決め終わった後、握手を交わす両キャプテン。
春の新人戦、20-19と1点差ゲームを演じた好敵手。互いの健闘を願ってのスタートとなった。
1st 30mins
この試合最初のトライは、川越東。敵陣深くで展開している所、抜け出した7番・鵜沢奏生選手がグラウンディング。前半4分、7-0とまずは川越東がリードする。
最初のトライで川越東が勢いに乗るかと思いきや、そうはさせないのが深谷のディフェンス。キープレーヤーであるキャプテンの江田優太選手(11番)を徹底的にマークし、自由にさせない。
川越東が流れに乗り切れなかった要因には、反則が続いたこともある。オフサイドにノットリリースザボール。出足が勝負の1戦だから、よけいに気持ちが焦ってしまう。しかしそこでクレバーなのは、さすが川越東。ペナルティを取られると、すかさず「何番ですか?」とレフェリーに確認する。冷静さと賢さが伺える。
そんな川越東の勢いを取り戻したのは、この日No.8で登場した渡邉匠選手。足首や腰に痛みを抱えており、望月監督が「万全のコンディションで戦わせるため」決勝戦まで温存していた選手だ。ハーフウェイ付近では相手ボールラックを軽々と越え、マイボールにしてしまったかと思えば、ボールを奪うなり得意の回転が掛かったキックで敵陣まで飛ばす。オールマイティに強い。
一方の深谷も、ベンチから声が飛ぶ。「自分たちのミスだから大丈夫!慌てない!」ラックからのスクラムハーフによる球出しをシャットアウトさせるような、そんな状況判断も光った。
反撃の狼煙をあげたのは、前半29分。敵陣22m付近でのリモールから左に展開した深谷は、左サイドで大きくラインブレイクすると、ボールを繋ぎ最後は3番・竹内賢人選手がトライ。コンバージョンゴールも決まり7-7と同点に追いつき、前半を折り返す。