男子セブンズラグビー界のレジェンド・坂井克行選手(豊田自動織機シャトルズ所属)。これまでワールドラグビーセブンズシリーズ(以下ワールドシリーズ)で計204試合に出場し、825点を記録しているMr.セブンズだ。
リオオリンピック時にも中心選手として活躍した坂井選手は、今のチーム状態についてどう考えているのだろうか。11月29日の試合後に話を伺った。
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この年ならではの安定したプレーを
ーー今大会の感想を教えてください
まずはコロナ禍の中で試合・合宿が出来ることに感謝をしたいと思います。ましてやセブンズが試合を日本のお客さんの前でプレーすることは、11年セブンズやってますけど数える程しかないので(笑)この機会を与えてくださったことに感謝したいです。
オリンピックに向けて、一番大事なのはメダルを獲ること。今日のような緊張感のあるゲームを経験できたことは、プラスだと思います。
ーー今日のパフォーマンスについて、どれくらい満足しているか
僕自身全然満足していないです。この年でまだまだ課題があるということをポジティブに捉えて、一生懸命やっていきたいと思います。
今更、いきなり足が速くなったりフィジカルが強くなったりすることはないので。この年ならではの安定したプレーを、「やっぱり坂井はセブンズをわかってるな」というプレーを、見ていてわかるくらいには安定感持ってプレーしていきたいなと思います。
ーーチームとして出来たこと・出来なかったことを教えてください
アタックに関していうと、スペースにボールを運んで仕掛けることが出来た時もありますし、外側の選手が呼んでいたけど来なかった、もしくは見えていなかった、という時もあります。
ディフェンス面では今、1対1のタックルにこだわってやっているんですが、ビッグヒットもあれば慌ててタックルミスしてしまった所もあるので。出来た所と出来なかった所がはっきりと表れたのではないかと思います。ちなみに僕は、鼻にビッグヒットくらいました(笑)
ーーオリンピックが延期になりました
選手たちは思ったよりポジティブに受け止められています。2019-2020シーズンのワールドシリーズでは5大会に出場して1勝しかできなかったんですよね。そのまま7月にオリンピックを迎えていたら、正直難しかったかもしれない。そう考えると、オリンピックが1年延期になったことを僕自身もみんなも、非常にポジティブに捉えています。
逆に失ったことでいうと、9名の選手が離脱しました。個人的にはリオオリンピックの後、人が全く集まらない中で力を貸してくれた橋野さん(橋野皓介選手、キヤノンイーグルス所属)がチームを離れたことはチームにとってマイナスなことかな、と思います。やっぱり辛い時を知っている選手がチームを離れるというのは、僕自身にとっても大きかったですね。
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