80分の物語
関東:緑ジャージ、中央:白青ジャージ
リーグ戦で4位以下が確定している、関東学院大学と中央大学。
4年生にとっては、大学のジャージを着て戦う最後の公式戦。
12月5日土曜日、気温1桁の熊谷の空には、一面ぶ厚い雲が覆っていた。
試合前
グラウンドに響き渡ったのは、次々とハンドダミーに突き刺さる音。
「いいコースだ!そう!」
「もう一本!」
キックオフまで20分を切った頃。日本代表のように、前の選手の肩に手を置いてワンパックになりロッカールームへ向かったのは、中央大学。
5分遅れて、関東学院大学もそれぞれジャージチェンジに向かう。
このチームとして、最後の公式戦。
大学4年生までラグビーをすることができた。支えてくれた保護者の方々も、往年のファンやOB・OGの方々も観戦には来られない。
だが客席には、これまでともに闘ってきた、たくさんの仲間たちがいた。
両チームあわせて約100人のノンメンバーから拍手が舞う中、最後のキックオフの笛が吹かれた。