HISTORY of Hino Red Dolphins
「文化」そして「財産」
試合後の記者会見中、箕内拓郎ヘッドコーチが幾度となく繰り返した言葉だ。
「若いチームとして、文化を作るために財産を積み上げている最中です。」
この日ひと際輝いたのは、12番の川井太貴選手。昨年近畿大学を卒業した、ルーキーだ。
前半6分、パナソニックの10番・山沢選手がドリブルで50m進んだ場面では、諦めず最後まで追いかけノックオンを誘った立役者である。
箕内HCは起用理由について「ここまで一貫性をもってやってきたことが先発に選ばれた理由」と話す。
「今日は彼にとって非常に良い経験。パナソニックさん相手に新人が経験を積めたことは素晴らしい財産だと思う。」
これまで日本のみならず世界中でラグビー界のトップを走ってきた選手たちが集まる日野。
課題は、これから歴史を作っていく選手を含めたチーム文化の確立だ。
「負けを許す文化、というのはチームの中にない。これから先も、勝つための準備をしていきたい。」
日本代表キャップ48、ワールドカップ2大会連続で日本代表キャプテンを務めた箕内拓郎HCが作り出す「日野の文化」の完成を、楽しみにしたい。
写真左から久富雄一選手、 北川俊澄選手、木津武士選手。3人の平均年齢は38歳、合計日本代表キャップ数は108と抜群の経験値でチームカルチャー作りに貢献する
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