2回戦 常翔学園高等学校v茗溪学園高等学校
16点ビハインドで迎えた後半キックオフ。
茗溪学園4番の青山和輝選手は、ボールを手にするとそのままグラウンドの右隅を駆け抜けた。
「どれ程離されても、今まで準備してきたことを出そうという気持ちだった」
あまりの快速に、背番号に10が足されたのかと思うほど。常翔が必死に追いかけるのも虚しく、そのまま逆サイドにボールを振り切れば、本当の14番・徳増秀摩選手が左端にボールを置いた。
後半1分、茗溪学園は青山選手のランから反撃ののろしをあげた。
涙と笑顔が交りながらのインタビュー。「なんで涙が出たのか自分でも分かりません。でも勝ちたかった、悔しかったです。」
高身長のロックらしく、ラインアウトのジャンパー役も担う。
ディフェンスではこれまたロックらしく、出足の早い下に入る、チャンスの芽を摘むタックルを幾度も見舞った。
「また4番か!」と何度もうなる。
例年、全国優勝を目標にしていた茗溪の選手たち。
だが今年は、全国優勝ではなく「ベスト4」をチーム目標に掲げたという。
「現実的でない所を目指すよりは、コツコツとやっていこう、と。それは今日の試合でも体現できたと思います。いくら押されても、自分達のやってきたことをコツコツとプレーしました。」
チームで一つになって諦めずに戦った。その結果が、大阪の雄・常翔学園に対してトライ数が同数ということだ。
「強豪相手に通用した部分もあり、今まで重ねた努力が形として現れたこともあった。みんなで練習して、次こそ勝ちたい。」
茗溪学園は花園でのベスト4を目指し、明日もまたコツコツと鍛錬を積む。
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