ラグビーの季節がやってきた。
花園出場を目指し、青春をかけて戦う選手たちをレポートする。
試合概要
【対戦カード】
埼玉県立春日部高等学校v 埼玉県立進修館高等学校
【日時】
2021年9月23日(木・祝)11:30キックオフ
試合結果
春日部 19 – 59 進修館
(前半 0-33、後半 19-26)
試合展開
33点のリードを持って迎えたハーフタイム、梨本雄太監督は選手たちに声を掛けた。
「自分たちが前半で33点取れたということは、相手も残りの30分で33点取る力がある、ということだからな。」
だから自分たちがここでやり切るぞ、そう付け加えて。
長らく続いた過ごしやすい気候が嘘のように、この日の気温は30度を超えた。
太陽に照りつけられた選手たちは、リードを奪いながらも徐々に言葉数が少なくなっていく。
「苦しくてもみんなでやるんだよ!」と梨本監督から声が飛べば、グラウンドからは「みんなで助けよう!」と自らを鼓舞する声が聞こえる。
トライを奪った時には「誰がトライした?」「おー!」の言葉とともに拍手が起き、逆に失点を喫した時には「なんで沈んでんだ!上向いて!」と励ます。
部員数は僅か22名と少ないが、その分絆は強い。
一人ひとりのラグビー熱は高い進修館ラグビー部。
キャプテンは暇さえあれば、ずっと世界のラグビーを見ているという。
次に戦うは、前年度王者の川越東高校。
「個の力を活かして、全員でトライを取りに行きたい(野口仁雅キャプテン)」
ベスト8進出を目指し、チーム一丸となって戦う。
最後のノーサイド
「盛り上げろ春日部!」
「ノミネート!」
「こっからこっから!」
前半のうちに思わぬ大差がついてしまった。
それでも、ベンチからは大きな声が飛び続ける。
チームスローガンは『貫く』。
「自分たちの心が絶対に折れなかったこと、最後まで気持ちを切らさなかったこと。春日部ラグビーを貫けました。」
そう語った坂東雄太朗キャプテンは、最後までベンチから声を出し続けた。
一歩でも、前へ。
「自分の思いに応えてくれた仲間には感謝しかない。宝です。」
悔しさを滲ませながら、だが真っすぐと前を見て、そう答えた。
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