勝負を分けたのは、チャレンジしたが故のペナルティ。「負けたことを受け止めている」|ラグビー日本代表 23-32 オーストラリア

2nd Half

前半と同様、後半の入りもオーストラリアが空気を支配する。

前半2分には3番のタニエラ・トゥポウ選手が、そしてその8分後にもまた6番のロブ・レオタ選手が、それぞれトライを決め日本を引き離す。

チームには、何人もの頼りになる選手たちがいる。

プレーが止まる度に組まれた小さな円陣は、観客席から聞こえる大きな手拍手によってどんどんタイトになり、その中で代わるがわる選手たちが言葉を発する。

坂手選手に田村選手、そしてクレイグ・ミラー選手。

ジャパンはリーダーの集まり、だということを再認識させられる。

試合時間残り28分で、2トライ2ゴール差。シンビンも重なり、重たい空気が会場に漂う。

このまま引き離されてしまうかもしれないーー

そう思い始めた時、空気を一変させたのは今や日本代表不動のセンターとなった12番・中村亮土選手だった。

オーストラリアのマネジメントプレーヤーであるクエード・クーパー選手が放ったボールを、ジャストタイミングでインターセプト。

そのまま難なくインゴールまでボールを運び、7点差。希望を与えた。

その後、田村選手がハーフウェイ付近からのロングショットを決めれば、その差を4点差まで縮める。

残り5分で、4点差。

あと1トライで、勝てる所まで持ってきた。

 

しかし、最後の1本を決めたのは、世界ランク3位のオーストラリア代表だった。

「モチベーション高く後半に入ったし、みんなが同じ姿を思い描いていたと思う。だけどチャンスを逃し、最終的にこの点差になってしまった。(ラブスカフニ キャプテン)」

試合を振り返れば、ペナルティに泣いたジャパン。

「チャレンジしたが故のペナルティもあった。行く部分、行かない部分の判断のディティールとスピード、コミュニケーションを上げていかないと感じた」と話すのは、不動の1番・稲垣啓太選手。

記者からの『いいゲームが出来た理由を教えて欲しい』という問いにも「負けたので、良いゲームではなかった。負けたことを受け止めている」と気持ちを口にする。

「反則数が14、これでは勝てない。最低一桁に抑えないと難しいと思う。シンプルな問題が故に負けている。もっと規律を刷り込んでいかないといけない。」

これからはじまる欧州での3連戦、日本はどう規律高く戦うだろうか。

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