The Side of 日本大学
飯田キャプテンは言った。
「最初の10分が勝負だと思っていた。」
言葉通り、最初の10分で流れを引き寄せた。
ペナルティで陣地を進めると、前半5分、一気にオープンサイドに展開し15番ナサニエル ・トゥポウ選手がトライ。5点を先制した。
2本目も水間選手が作ったポイントを起点に、普久原・飯田・前川と繋がり、最後は13番・広瀬龍二選手が手を伸ばしてボールを置く。
3本目も、右に左にと展開しながら当たるべき人が当たり、ジリジリと陣地を前に進めながら要所でピック&ゲイン繰り返せば、再び15番トゥポウがグラウンディングした。
良き、今年の日大らしいトライの連続で、試合のスタートに成功する。
「前節・東海大戦で出た反省を活かし、この1週間セットプレーにフォーカスして練習してきた。セットプレーの安定が、今日の試合全体の安定に繋がったと思う」とは、飯田光紀キャプテン。
困った時に立ち返ることが出来るラインアウトモールは、しっかりと威力を発揮した。
一方、2本目のスクラムでペナルティを取られると、すぐに3番・山内開斗選手は2番・井上風雅選手と言葉を交わした。そこに1番・鈴木哉斗選手も加わる。
シーズンが深まると感じる、4年生の力。
FW先発8人のうち6人が4年生なことも大きい、と中野監督は話す。
低いタックルを連発した飯田キャプテン(写真右)
後半の入りは、11番・水間選手の独壇場。
前半最後のトライで相手がシンビンを受けると、数的有利を活かし次々とラインブレイク。
水を得た魚のように相手を跳ね飛ばしながら前進し続け、2トライ連続で奪った。
絡まれても振りほどいてグラウンド中央を縦に進む推進力は大学イチ
日大9本目のトライは、この日10番として出場した普久原選手が大外の12番クワーク選手にパスを飛ばしてトライをアシスト。
インゴール目の前、おそらく普久原選手自身でトライに行けただろうに、何度もラインブレイクしキャリーメーター数を稼いだ4年生CTBに餞を送った。
すると試合最後、今度はクワーク選手のアシストでトライを決めた普久原選手。
そんな所も、今年の日大らしい。
「大学選手権は一発勝負、負けたら終わり。今まで通りの高い強度・高いクオリティで、挑戦者という立場でチャレンジしていきたい。(中野監督)」
日本大学ラグビー部は、関東大学リーグ戦2位で大学選手権に挑む。
POMの13番・広瀬龍二選手「実感沸かないが、自分的にも良いパフォーマンス出来たので良かった」