早明戦は4年生の責任と下級生の躍動でワセダ勝利。明治は「最後に勝ちたい」|関東大学対抗戦グループA|第11週|明治×早稲田

明治:紫紺ジャージ、早稲田:アカクロジャージ

The Side of 明治大学

「負けたことの意味を理解して、認めて、次に向けて全員で意味を見つけ出せたら良いなと思います。」

試合後の記者会見で、飯沼蓮キャプテンは真っすぐに前を見つめそう語った。

勝負の分かれ目は、後半57分。

この試合通してスクラムで優位に立っていた明治は、ゴールラインまで5mという絶好の位置でマイボールスクラムを獲得した。

しかし、3点を追うプレッシャーからか、飯沼キャプテンが投入したボールは早稲田サイドから出てくる。

「あれはスクラムトライを狙いに行ったシーンでした。コントロールが上手く行かない所があり、ボールが足に当たって早稲田サイドに出てしまった。僕の所までボールが来なかった」とNo.8の大石康太バイスキャプテンは話す。

「FWとして詰めの甘さが出てしまった。FW8人の責任です。」

明治のスクラムを組めなかった、これが早明戦か、と言葉を続ける。

唯一奪ったトライは、前半6分。

ファーストマイボールスクラムでペナルティを獲得した後、13番・江藤良選手が大きくゲイン。12番・廣瀬雄也選手が内に返した所、走り込んできた11番・石田吉平選手がタックルを受けながらボールを地面につけた。

だが、その後の70分強はワセダの早い出足とダブルタックルに阻まれ、仕留め切ることが出来なかった。


タッチに蹴り出す時は毎回、タッチライン際でボールを追いかけた石田選手

スポンサーリンク

試合後、悔し涙を流す選手たちもいた。

目頭を押さえ続ける司令塔の肩を抱いたのは、5番・武内慎選手。

神鳥監督も「4年生にとっては最後の早明戦。勝たせてあげることが出来なかったのは、私の責任」と悔しさを滲ませた。

唯一のトライ者となった石田選手は、下を向き、頭を抱え、膝に手を着くの繰り返し。それでも相手へのリスペクトは忘れず、勝者インタビューの最後には必ず拍手を送った。

「負けたことは変わらない。でも、終わったわけではない。一戦一戦、選手権に入ってから成長出来ると思っている。最後に勝ちたい。(飯沼キャプテン)」

まずは昨年度王者であり、準決勝で苦杯を舐めた天理大学と。

そして今度こそ、早稲田大学との一戦で勝利を目指して。

明治大学は、対抗戦3位で大学選手権に挑む。

スポンサーリンク