The Side of 専修大学
後半26分の時点で開いた点差は32点。
それを、6点差まで縮めた。
だが、勝利だけが求められる試合において、26点を詰めただけでは足りなかった。
先制トライを許しても、すぐにセットプレーから9番・友池瞭汰選手が取り返した。
ダイレクトタッチになってしまおうとも、「顔上げよう!」との声が飛ぶ。
前半31分、専修の50:22が決まると、ウォーターもベンチも全員が立ち上がって拳を上げ喜びを表した。
そして13番・平山壮太キャプテンのトライに繋がれば、チームのボルテージはぐんと上がる。
トライにジャッカルと大活躍だった9番・友池瞭汰選手
しかし。
「後半の入りがシーズン通して課題になっていた」と米沢豪真バイスキャプテンが言うように、後半最初の20分で立て続けに5つのトライを奪われてしまう。
「後半、2本3本と連続で取られたことが全てです。(村田監督)」
キックオフで意表をついたグラバーキック蹴るなど奇策も見せたが、流れを引き寄せるには機を逸した。
「トライを取られた後の下に落ちてしまう雰囲気、そこで声を掛け合うことをテーマにしていた」と話す、平山キャプテン。
だからインゴールの円陣の中でも、声を止めることはなかった。
「なにやってんの!?ちゃんとやれよ!!」
「行くしかない!落ちるな落ちるな!」
「専修、継続継続!やるしかない!」
反撃がはじまったのは、後半20分過ぎ。
トライを奪えば「まだいける、もうちょっとだよ」
「専修、もう一本もう一本」
「落ち着いて」
「絶対勝てる」
最後まで誰も、諦めなかった。
ピッチに立つ選手も、ベンチも、声を掛け合いながら残り時間での逆転を信じた。
それでも届かなかった、最後の6点。
ノーサイドの笛が鳴る直前、ノータイムだと理解していたであろうプレイスキッカーの15番・古里樹希選手は、ゆっくりと自分のペースでセットをし、そして難しい角度からの最後のコンバージョンゴールをしっかりと沈めた。
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