「どうやったら仰星に勝てますか」佐賀工業は『必死』を積み重ねる|準々決勝 東海大大阪仰星×佐賀工業|サニックスワールドラグビーユース交流大会2022

前半

初日振りに朝から晴れ間が広がり、気持ちの良い準々決勝日和。

しかし風は強く、少しばかりの肌寒さも感じる午前10時30分にキックオフを迎えると、先制したのは東海大大阪仰星。

テンポ良くボールを動かせば右サイドを余らせ、11番・岸本直大選手がトライ。この日14番をつけ先発した増山将選手がコンバージョンゴールを成功させれば、前半3分に7点を先制した。

佐賀工業も見せ場を作る。

敵陣深くに攻め入ると、何度も何度もラインアウトモール。崩れフォワード戦に持ち込むと、アドバンテージを確認した15番・井上達木選手は2度、ボールを要求しキックパスを蹴り上げた。

いずれもトライには結びつかなかったが、自分たちのやりたいラグビーを示すには充分だった。


ラックにも頭を突っ込み、またボールを掻き出せばきれいな球出しを見せた

インゴール前の攻防がどれほど長く続いただろう。

佐賀工業が右に左にと場所を変えアタックしても、守り抜く仰星。ダブルタックル、時にはトリプルタックル。

仰星らしい堅い守りで相手のノックオンを誘った。

しかし、自陣インゴールからの脱出キックをチャージされてしまうと、素早く反応したのは佐賀工業の10番・服部亮太選手。そのままボールを押さえた。

前半13分、7-7の同点。

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互いに体を張った強固な守り、そしてそれを切り崩す方策を考えチャレンジする時間が続く。

東海大大阪仰星14番・増山選手がタッチ際を駆け上がると、タックルに入ったのは佐賀工業15番・井上選手。14番・山口健太郎選手とともに、ノックオンを誘った。

その数分後にはお返しと言わんばかりに、東海大大阪仰星6番・松沼寛治キャプテンがジャッカルを決める。

互いのエースが、見せ場を作った。

前半23分、敵陣22m内でのラインアウトから抜け出しトライを奪ったのは東海大大阪仰星8番・佐武廉選手。

ゴールも成功し、14-7と引き離す。

「ここで負けんなよ!」インゴールで組まれた佐賀工業の円陣で大きな声が掛かると、ギアアップした佐工フィフティーン。

何度攻められても、簡単にはトライを許さない。

一つのボール、一つの局面、一つの攻撃も守備も、全て必死に向き合う。

佐賀工業2本目のトライは、十八番とするラインアウトモールから。

モールが崩れフォワード戦に突入すると、固執することなくすぐさま開いて11番・大和哲将選手がトライ。

15番・井上選手のコンバージョンゴールも成功し、14-14、同点で前半を折り返した。

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