10月に行われる第77回国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」への出場権をかけ、8月26日から関東ブロック大会が始まった。
3年ぶりの開催となるラグビーフットボール競技・少年男子の模様をレポートする。
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試合概要
第77回国民体育大会関東ブロック大会 ラグビーフットボール競技 少年男子1日目
【日時】
2022年8月26日(金)
【場所】
江戸川陸上競技場
第1試合 群馬県×千葉県
コンバインドチームで挑んだ群馬県代表に対し、流経大柏の選手たちを中心にメンバーを構成した千葉県代表。
千葉はそのチームワークを武器に、トライを重ねる。
最初の2つは、ラインアウトモールから2番・土井雄斗選手が押し込んでのトライ。
前半23分には15番・小野塚勇太選手が、後半3分には21番・金井善選手がスクラムを起点にトライを奪った。
対する群馬もチャンスメイクはするが、堅い千葉の守りを前になかなか攻撃を続けられない時間が続く。
結実したのは後半14分。
ターンオーバーし一気に右に開けば、最後は15番・下平夏生選手が走り切ってトライ。
待望の1トライを返した。
しかし最後は千葉15番・小野塚選手がノーホイッスルトライで締め括れば、5-48。
千葉県代表が、28日に行われる東京都代表との代表決定戦に進出した。
第2試合 茨城県×埼玉県
茗溪学園の選手たちを中心に構成した茨城県代表。対するは、9つの学校が参加したコンバインドチームを組む埼玉県代表。
最初のスコアはペナルティゴール。
前半2分、茨城県代表がまずは3点を奪う。
一方の埼玉は、スクラムでプレッシャーを掛ける。
コンバインドチームでありながらも重さを活かしたまとまりを見せ、相手ボールスクラムを押した。ボールが出てきた所に更なるプレッシャーを掛ければ、ターンオーバー。埼玉15番・土居泰介選手が走り抜け、相手陣インゴールへ迫った。
しかし最後の数メートルが繋がらない。ボールを奪い返される。
互いにボールが行ったり来たりする中、チャンスを作ったのは茨城。
敵陣深くへ蹴り込んだハイボールをキャッチすると、そのまま一気に駆け上がって14番・荒木陵岳選手がトライ。
前半10分、茨城が10-0とリードを広げる。
埼玉が光るはディフェンス。
インゴールを背負ったブレイクダウンで何度もジャッカルを決め、ピンチを防いだ。
しかし細かな連携の食い違いからミスは生まれる。
最後の絵姿を同じように描くには、短くて難しい混成チーム。
3年ぶりとなった県代表としての活動が、更にその難しさを加速させた。
「ディフェンスを中心にトレーニングを積みましたが、どうしても直前で『あれやり残したな』ということが出て来てしまった。」とは、埼玉を率いた小林剛監督。
そのやり残したことの一つの形で、前半最後、トライを取られてしまう。
それでも、強みのブレイクダウンで勝負し続けた埼玉。
だがひとたびスペースを与えれば、トランジションの早い茨城が一気に攻め立てスコアを重ねる。
ミスも重なり、埼玉は得点叶わなかった。
最終スコアは27-0。
茨城県代表が、28日に行われる神奈川県との代表決定戦に駒を進めた。
埼玉県代表のチームをキャプテンを担ったのは、昌平高校1番・橋口博夢選手。
前半いくつかPGを狙える局面もあったが、「最初のモールを押せたこと、真ん中でのペナルティではなかったことから、より確実に得点を狙えるラインアウトからのモールを選択した」とトライを狙い続けた理由を語る。
「前半いくつか返せる場面もあったが、スコア出来なかったことが響いた。」と、あと一歩を悔やんだ。
それでも「普段はライバル校の選手たちと一緒にプレー出来たこと。名前やプレーの特徴は知っていたが、面白い選手や、それぞれの人となりを知ることが出来た」この経験は大きい。
またそれぞれのチームへと戻り、来月11日から始まる花園予選での戦いでは良きライバルとなるが「だからこそ、負けたくないです。国体ブロックでは勝てなかったので、この経験をチームに持ち帰り、自分たちの学校から少しでも埼玉県に貢献出来るように頑張ります。」
高みを目指す仲間たちと戦う秋が、もうすぐやってくる。
昌平高校、川越東高校、深谷高校の選手たち
第3試合 山梨県×神奈川県
ともにコンバインドチーム同士の戦いは、前半20分まで無得点。
50:22キックを連発し、攻撃の起点を作る山梨県代表。対するはジャッカルを決め攻撃の芽を摘む神奈川県代表。
互いにチャンスメイクはするも、得点にはなかなか結び付かない。
最初の得点は前半20分。神奈川10番・野口柊選手がPGを沈め、0-3。
すると流れを掴み出した神奈川。その2分後には13番・戸簾樹人選手が縦に抜けトライを奪った。
前半を0-10と神奈川のリードで折り返すと、山梨の反撃は後半19分。
一気に駆け上がった11番・浜蒼選手が走り切ってトライを決めた。
5点差で迎えた最終盤。
1トライ1ゴールで逆転となる山梨は、ペナルティを得ると敵陣でのラインアウトから攻撃を仕掛けるが惜しくもノックオン。
神奈川はスクラムから落ち着いて展開すると、試合時間残り30秒でペナルティを獲得。しっかりと時間を使い切りながらPGを選択すれば、22番・勝又蒼選手がハーフウェー右サイドからの難しいキックを沈めた。
5-13でノーサイド、神奈川代表が28日11時から行われる茨城県代表との代表決定戦に進出した。