立正大学
試合開始直後から繰り広げられた立正大学のアップアンドアンダー(ボールを高く蹴り上げ、落下地点で相手にプレッシャーを掛けるプレー)。
敵陣22m内でもハイパントを蹴り上げると、相手選手も一瞬、驚きの表情を見せた。
開幕前、初戦をどのように戦うかという質問に対し「秘密です」と答えていた堀越正己監督。回答が、示された。
スクラムハーフ、そしてスタンドオフから何度も、徹底的に蹴り上げられるボール。
走り込む選手の隣には必ずサポート選手が並走し、トライを取り切った。
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敵陣でのラインアウトも、ラインアウトモールではなくラインアウトハイパント。
接点でも数と寄りの速さで上回る。
体力的には厳しいはずだが、足が止まることはない。徹底した戦略に、その裏にあったであろう練習量を想像する。
しかし僅かな隙をも逃さないのが、昨季リーグ戦2位の日大。少しずつ流れが、相手に傾き始める。
後半20分、日本大学に逆転を許した立正の円陣からは、熱い言葉が飛び交った。
「絶対相手に背中見せんな」「まずはリスタートから釘付けにして1本取ろう」「ここで1本とれるかどうかで変わるぞ」
勝てるぞ、勝つぞ。
しかしラスト20分を制したのは日大だった。ペナルティが嵩むと、リーグ戦1部の戦い方を知っている日大が流れを掴み出し連続の2トライ。
1部復帰初戦での白星とはならなかった。
試合後、陣内源斗キャプテン(2番)は「ここがスタート。さらに発展、成長していきたいと思います」と前を見据えた。
地元・熊谷で迎えた初戦、応援に駆け付けたファンに更なる成長を誓った。