川越東、2年連続の新人戦制覇も「まだ土俵に立っただけ」|令和4年度 埼玉県高等学校ラグビーフットボール新人大会 決勝・順位戦

2月4日(土)、埼玉県・熊谷ラグビー場Bグラウンドで令和4年度 埼玉県高等学校ラグビーフットボール新人大会決勝戦ならびに順位戦が行われ、川越東が2年連続新人戦優勝を果たした。

また関東大会予選に向けたシード順位も最終決定し、スタートラインが出揃った。

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決勝 :昌平×川越東

昌平 5 – 21 川越東

昌平:緑ジャージ、川越東:紺黄ジャージ
春の埼玉王者が決まる、新人戦決勝戦。
勝者は、3月24日から行われる全国選抜ラグビーフットボール大会への出場が決定する。
序盤、試合をコントロールしたのは川越東だった。
ポゼッションとエリアで優位性を保ち、接点で負けない。前半の大半を、敵陣で過ごした。
そして敵陣でペナルティを得れば、積極的にPGを選択。前半12分、まずは3点を先制する。

今大会いくつものチャンスメイクをし、決勝戦でも先制トライとなるキックパスを放った12番・五十嵐舜悟選手は上尾ラグビースクール出身。小学2年生でラグビーを始め、川越東に入学した
川越東はキックも多用した。
ハイパントにサイドを変えるキックパス。初めて花園に出場してから丸2年。随所に戦術の進化は表れる。
ファーストトライも、キックパスから。前半23分、12番・五十嵐舜悟選手が蹴り上げたボールに反応したのは1年生ウイングの11番・田中悠貴選手。力強くグラウンディングした。

今大会ウイングで出場をしていた1年生の水島晟成選手は、決勝戦でなんとフッカーにコンバート。2番をつけ、スクラムも組んだ。将来を見据え、FWへの転向にチャレンジしたという
後半31分にもPGで3点を重ねると、川越東が13点のリードを得る。
このまま前半終了と思われたラストワンプレー、FWを当てながら一気に右サイドへ開くと15番・南雲優佑選手がゴール目前へと迫った。そこでできたラック横に飛び込んだのは、9番・高橋淳良選手。
5点を追加し、18-0。川越東の大幅リードで前半を折り返した。
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後半も川越東のPGからスタートする。
後半6分、五十嵐選手の右足でボールを沈め、早くも21点差とした。
一方、3トライ3ゴール以上決めないと勝利のない昌平は、11番・大森幹太選手の「まだ落ちない、まだ落ちない!」の声でアグレッシブな攻撃に出る。
こちらも後半はキックを活用する戦術へと変更した。
しかしトライが遠い。ゴール前まで迫るも、川越東の力強いタックルが粘り強く立ちはだかった。
昌平として、ブレイクダウンで負けてはゲームが組み立たない。だが、川越東の圧力を崩すことも難しい。
待望の1トライ目は後半24分。
川越東がシンビンを受けると、数的有利を活かして強いランナー、14番・山口廉太選手がポール横に飛び込んだ。
だが、昌平の反撃適わず。
川越東が最後まで献身的なタックルを見舞い続け、2年連続新人戦優勝を果たした。
だがノーサイドの瞬間、キャプテンの2人が大きく喜ぶことはなかった。
「関東、全国の土俵に立っただけ。(寺山公太キャプテン)」
「自力で選抜に出よう。(高尾将太キャプテン)」
昨年も同大会で優勝し、しかし花園予選では昌平に苦杯を喫した。その経験をしているからこそ、これからの積み重ねが大事になることを理解している。
気を抜くことなく、まずは関東新人大会へと挑む。
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敗れた昌平は、新チームになってまだ1ヵ月。
昨年のチームも、準決勝で敗れてから本格的なチーム作りが始まり、花園出場へとたどり着いた。
この日、運営サポートを手伝った3年生たちは「俺たちより高い順位。これから頑張ってもらいます」と後輩にエールを送る。
まずはペナルティ対策と、負けてはならない接点・ブレイクダウンの強化へ。敗戦を肥やしにする。
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