桐蔭学園、國學院久我山、流経大柏、國學院栃木。ベスト4決まる|令和4年度 関東高等学校ラグビーフットボール新人大会 準々決勝

第3試合

流経大柏×東海大相模

昨年の関東大会Aグループの決勝カードとなった一戦。

「相模さんはウォーミングアップからすごく声が出ていたので。しっかり前に出て、ファイトしてくるだろうなと思っていました。」

そう話すは、流経大柏・相亮太監督。実際、試合はその通りの展開となる。

試合開始直後から体を当てあった両チーム。だが、流経大柏はそこで負けなかった。接点にブレイクダウン。局地戦で上回った。

12-10と2点のリードで迎えた前半終了間際、敵陣ゴール前でFWが粘ると、最後はモールから7番・山口遼馬選手が押し込む。

昨季関東王者となった前チームのフォワードは、全員が3年生。「丸々変わってしんどいスタート。ですが今日は頑張ってくれました」と相監督も笑顔を見せた。

後半、相手のペナルティで流経大柏がPGを選択しリードを広げると、大きな声が響いた。

「フォワード、全然キツくないよ!どんだけキツいことやってきたんだよ!」

声の主は、6番・佐藤椋介選手。

だからまだ、走れるだろう。まだ体を張れるだろう。

ウエイトでもグラウンドでも、試合以上の厳しい練習を重ねてきた。それを、流経プライドとして試合で表現しようという意図ではないだろうか、と今季の主将・SH三田村喜斗キャプテンは推測する。

今年チームが掲げるスローガンは『不屈』。何事にも屈せずプレーすること、を信条とする。

「だから今日はとにかくブレイクダウン。相手が何人かけてこようが、自分たちは痛いところに頭を突っ込んで絶対に負けない。流経のプライドで向かいました」と三田村キャプテンは振り返った。

後半は東海大相模をノースコアに抑え、流経大柏が27-10で勝利。準決勝進出を果たした。

「今年のチームは、先を見すぎずに一つひとつ積み重ねていくことが合っている」と話すは相監督。

「まずは今日、相模を倒して選抜が決まった。これが一つの小さなゴールです。次のゴールは、関東の何番手で選抜に行くのか。選抜大会でベスト8以上をしっかり狙っていこうよ、という話をしながら、選手たちの盛り上がりを感じています。」

その年代毎の特徴を見極め、チームの作り上げ方を毎年変えていく。

準決勝の相手は、昨季幾度となく激闘を繰り広げた國學院栃木に決まった。

「1週間、しっかりと國栃に照準を絞って準備をしていきたいと思います。(三田村キャプテン)」

まずは全国選抜大会への出場を決めた。これから先は、関東でどの順位からスタートするのか。その順位に、流経プライドを見せるつもりだ。

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試合後、悔し涙が溢れる選手たちもいた東海大相模。

「前半の最後に1トライ取られた、そこが痛かった。」

ミスしてはいけないところでミスをしてしまった、それが響いたと三木雄介監督は話す。

「最終的には流経さんの方がミスをせず、コンタクトレベルも上でしたね。」


この試合唯一となった、No.8佐野零樹選手のトライ

東海大相模は今季、中村咲陽選手と工藤寛治選手が共同キャプテンを務める。

中村選手がクラブキャプテン、工藤選手がゲームキャプテンという分担だ。

今大会15番で出場している工藤ゲームキャプテンは「前半戦えていただけに、後半は簡単なミスやオフサイドで自陣に入られてしまい、モールでトライを取られてしまった。コンタクトレベルで負け、何もできなかったことが悔しい」と振り返った。

次戦は、目黒学院との順位戦。これに勝利すれば、全国選抜大会への出場が決まる。

「取り切るところで取り切れない、決定力がまだまだ足りません。だけどもちろん一方で、良いところもたくさんあった。次戦はしっかりとテンポを出して、全国選抜出場を決めたいと思います。(工藤キャプテン)」

神奈川の意地を、必ずや。

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