4月28日から福岡県宗像市で開催された、サニックスワールドラグビーユース交流大会2023。
6つの国と地域から集まった男子15人制は5月5日、順位決定トーナメントの決勝戦が行われ、前年のニュージーランド王者・ハミルトン ボーイズ ハイスクールが東福岡高校を破り、9年ぶり4度目の頂点に立った。
最終順位を、12チームの言葉とともに振り返る。
優勝
ハミルトン ボーイズ ハイスクール(NZ)
ナイジェル・ホサム ヘッドコーチ
「優勝できたことをとても嬉しく思います。
最後までどうなるか分からない展開でしたが、耐えに耐えて最後に取り切ってくれた選手たちを誇りに思います。
次のターゲットは、ニュージーランドでこれから始まるコンペティションに勝つことです。私たちの最大の目標を達成できるように、がんばります。」
準優勝
東福岡
逆転勝利を収めた準決勝の後。
右ウイング・松尾佳大選手は「普段から負けているシチュエーションを想定した練習を行っていたので、メンタルを保って試合をすることができた」と日頃の成果を口にした。
決勝・ハミルトン戦では「ヒガシのパスとスピードで振り切って勝ちたい」と外で勝負を仕掛ける場面も多くみられたが、トイメンは数々のチームを翻弄してきた11番デュプレ・マーシャル(Dupre Marshall)選手。
逆に、試合終了間際の逆転トライを許す悔しさも味わった。
悲願の世界一まで、届かなかったあと6点。
だが、「ゾーンに入っていた」と藤田雄一郎監督が評した後半の戦いは、必ずや今年の東福岡にとって大きなブレイクスルーポイントとなるはずだ。
3位
ネイピア ボーイズ ハイスクール(NZ)
タスマン・ソアナイ・オエチ(Tasman Soanai Oeti)キャプテン
「素晴らしいトーナメントでした。グラウンド上での学びだけでなく、チームとして絆を深めることができた時間になりました。
ニュージーランドに帰ればもうすぐシーズンが始まりますが、自分たちが目標からどれほど遠い所にいるかということも理解できました。このトーナメントを通じて、自分たちの立ち位置を教えてもらったように思います。
3位決定戦で対戦した佐賀工業はとてもシャープなチームで、カウンターアタックが脅威でした。60分間を通した速さとシャープさを兼ね備えており、ボールを持たせら速い展開力が大きな武器だったと感じています。」
4位
佐賀工業
大和哲将キャプテンは、この大会で見つかった課題と成果を口にする。
「課題は、外側の選手とのコミュニケーション力。成長したのは、マインド面。」
選抜大会で國學院栃木に敗れた時には、マインドで負けたと感じた。だから「マインドを変える」ことを目標に、ここグローバルアリーナまでやってきたのだ。
「少しずつ変わってきているかな、と思います。後半にも粘り強い『不撓不屈』の精神を持って戦える、そんな『後半に上げられる』チームを目指してこれからもやっていきたいです。」
試合の入りと、試合最後の10分。そこに注力していきたいという。
「体力をつけて、フィジカルもつけて、後半のコンタクト力を上げていきたいです。」
海外勢と対戦し、違うスタイルのラグビーを体感したことも大きな収穫だ。
「ここで回してこない、ここでキックを蹴ってこない。自分たちとは違うオプションを持っていた驚きがありました。その学びを活かしていきたいと思います。」