Aブロックに入れなかったことが悔しい。
だから、Bブロック優勝も「安心」という気持ちが大きい。
「本当はもう少し点数を重ねて圧勝したかったです。」
茨城県1位、茗溪学園高等学校のキャプテン・森尾大悟選手は、第71回関東高等学校ラグビーフットボール大会Bブロック決勝戦を終えると、悔しさ交じりの言葉を切り出した。
関東大会で試したかったことが、いくつかあった。
今年から導入した新しいアタックシステムを積極的に使うこと。関東新人大会の頃にはうまくはまらなかったが、今回は機能させることが出来た。
インゴールを背負いながらのディフェンスでも確実性を上げた。「後半は自分がめちゃくちゃ足引っ張っちゃったんですけど、FWがすごく頑張ってくれて、自分のミスをカバーしてくれた。頼れるフォワードだな、と思いました。(森尾キャプテン)」
このディフェンス力については、芥川監督もためらわずに及第点を与える。「本当に自信を持って、全国上位で戦えると思っています。」
モールでトライを取り切れたことも大きな収穫のうちの一つ
試合中、頻繁に聞こえる言葉があった。
「ダイゴ!」と、チームメイトが森尾キャプテンの名を呼ぶ声。
この日の森尾キャプテンのポジションはウイング。どちらかというと外で取り切るフィニッシャーの役割が大きいが、現在自身には「内に入って経由役になる」課題があるという。
「外でしかボールをもらえないプレイヤーだと、つまらない、っていうか。」
意識して内に切り込み、チャンスがあれば自分で取り切る。
キャプテンとして、エースとして。より、グラウンド上での存在感向上を狙っている。
いよいよ始まる、勝負の夏。
皮切となる7人制の全国大会では、優勝を目標に掲げる。
「絶対にセブンズで全国優勝する、って新チームが始まった時に決めました。だからまずは、そこに向けてセブンズチームを作り上げていきます。そうすれば必然と15人制にも良い影響を与えられると思っていて。花園で優勝するために、夏は全勝を目指したいです。(森尾キャプテン)」
そのためにも、今のチームの課題であるミスを減らしたい。
プレーが途切れる度に、なぜミスが起きたか、次はどうすればいいか、を選手たち自身で話し合える環境を、まずは練習から継続して作り上げていく。
アタックでもディフェンスでも当たり負けしないフィジカルの強さは大きな武器となった
芥川俊英監督コメント
Bブロックで優勝できたことはすごく良かったと思います。
「こういう形で勝とう」と明示していたものがあり、2試合ともそれを遂行することができた。チームとして意義のある2勝、そしてBブロック優勝だと感じています。
これからは、トライを取れる攻撃力を身に着けること。セットプレーからのアタックは精度を高めてパターンを増やしたいですし、フェーズプレーでの2次攻撃・3次攻撃でもミスなく継続して、前に出続けられるようにしていきます。