長野県上田市菅平高原・サニアパークにて行われた、第10回全国高等学校7人制ラグビーフットボール大会。
栃木県代表・國學院大學栃木高等学校は、カップトーナメント5位で大会を終えた。
大会2日目、準々決勝の相手は桐蔭学園。
今季、公式戦で敗戦を喫している唯一の相手である。
開始僅か1分で奪ったファーストトライだった。
國學院栃木がキックオフを蹴り上げると、ボールの落下地点でプレッシャーを掛ける。するとファーストフェーズでターンオーバー。
巧みなボディコントロールで細かくボールを繋げば、右サイドで西本壮選手が持ち込んだ。
國學院栃木が7点をリードした。
だがそこから桐蔭学園が怒涛の3連続トライ。
オフロードに縦へのキャリー。7-21と、離されてしまう。
19点差をつけられた後半、反撃のトライを重ねたのは、國學院栃木が誇る兄弟プレイヤーだった。
まずはセブンズチームのキャプテンを務める兄・福田正武選手が持ち込んでトライにすると、その2分後には弟・福田恒秀道選手がラインアウトから引き受けたボールを決めきった。
兄・福田正武選手(3年生)
弟・福田恒秀道選手(1年生)
後半のスコアは10-5と1トライ分上回ったが、しかし前半に引き離された差は埋めきれず。
桐蔭学園に、今季公式戦3度目の敗戦を喫した。
桐蔭学園戦で1トライ、今大会6試合全てで1トライ以上を重ねれば、合計10トライ。
チーム最多トライゲッターは、スーパールーキー・福田恒秀道選手だった。
兄の背中を追い、この春福島県から國學院栃木へと入学したばかり。
高校生活初めての全国大会ではあったが、多少の緊張がエッセンスとなったか。
強みであるステップとフィットネスを武器に「みんながキツい時こそトライを取ることができたのではないかな」と控えめに話したが、兄・正武選手は「1年生ですが体は強いし、相手を抜く力がある」と1人のプレイヤーとして評価した。
「國栃は15人制もセブンズも強くて、環境が良い。みんな上手いし速いので、ラグビーしていて楽しいです」と早くもチームにもフィットする
新たな戦力も加わり、一層チームとしての厚みを増す國學院栃木。
今季2度目の全国大会を終え、セブンズチームのキャプテンを担った福田正武選手は前向きに総括した。
「セブンズを通して『キツい時こそみんなで走る』という気持ちを養えた。15人制に繋げられる大会になったんじゃないかな、と思います。」
迎える、夏。
課題であるアタック力を磨くために、必要なこととは。
「花園で桐蔭に勝つことを考えて、夏はしっかりと走り込みたい。走れるチームにしていきます。(福田キャプテン)」
力強い言葉が響いた。