宿沢杯は熊谷高校が手に。應援團を交えた花園予選壮行会も実施

埼玉県立熊谷高校出身で、ラグビーワールドカップ1991では日本代表監督をも務めた故・宿沢広朗氏を偲び、2019年に創設された宿沢杯。

9月2日(土)には令和5年度大会が行われ、群馬県立高崎高校ラグビー部に勝利した埼玉県立熊谷高校ラグビー部が『宿沢杯』を手にした。

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この日はAチームだけではなく、BチームにCチーム。そしてOB戦も3本と、多岐にわたるゲームが行われた。

熊谷高校ラグビー部は怪我人を除く部員全員が試合に出場。熊谷ラグビー場Aグラウンドのピッチを全部員が経験した。

「こんな機会はない。(花園予選の)準々決勝で初めて試合をするよりもはるかに良い」と熊谷高校・横田典之監督は来る秋へのアドバンテージに感謝する。

Aチーム同士の戦いは、20分ハーフで行われた。

主導権を握ったのは熊谷。前半6分にNo.8ルナ仁鼓選手のトライで先制すると、その6分後にも相手ボールスクラムのターンオーバーをきっかけに再びルナ選手が押し込んだ。

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12-0で折り返した後半は、熊谷のワイドアタックが更なる勢いを生み出す。

自陣深くでの相手ラインアウトが乱れると、ボールを確保しすぐさま逆サイドへ。

15番・吉越快選手がビッグゲインを見せれば、最後は10番・富樫鉄生選手がトライを決めた。

その後もモールトライにキックパスが繋がったトライと攻撃の手を緩めなかった熊谷。

No.8ルナ選手は、ハットトリックとなるトライを決めれば試合を決める。

終了間際には高崎高校15番・加藤雅也選手が5点を返したが、ここでノーサイド。

38-5で熊谷が勝利を収めた。

この日3トライを決めたルナ選手は、しかし「ミスやペナルティが多く自分たちのラグビーが崩れてしまう所もあった。点数もとれたし試合にも勝てたが、花園予選に向け修正したい」と気を引き締める。

またスクラムハーフからのキックでゲームを組み立てた中野力選手は「チームが辛い時に流れを変えるプレーをしたい」と来る花園予選に向けて意気込みを語った。

今大会には、サブタイトルがつけられている。

『努力は運を支配する』。宿沢氏の言葉である。

「試合前、横田先生が宿沢さんを説明してくれた時に教えてくれた言葉です。努力して運を支配できるように、との大先輩の教えです。(ルナ選手)」

この試合も、3年間の高校ラグビー生活にとっては努力のうちの一つ。

花園予選で運を味方にするためには、この試合経験を活かしていきたい。

「いま、チームでは仲間同士のつながりを意識しています。チーム作りを加速させ、花園予選1試合目からチーム一丸となって強いチームに仕上げていきたい」と『チーム』であることを強調した。

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試合後には、花園予選に向けた熊谷高校ラグビー部の壮行会を実施。

熊谷高校應援團も応援に駆け付ければ、校歌がグラウンドにこだまする。

肩を組み、熊谷高校としての結束力を高めた。

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