筑波大学
1月2日に行われた、前年度の大学選手権準決勝。
5-71で敗れた帝京大学を相手に、この日は0-73で敗戦した。
「戦わないといけない場面、特にコンタクトの場面で受けたことは変わらなかった。やっぱりそこなのかな、と思います。」
そう話すは、谷山隼大キャプテン。この日は13番で先発出場した。
気付きの中には、手応えも含まれる。アタックで繋ぐこと、ボールを前に持っていくこと。今年のカラーは所々出せた、と振り返った。
「反則は取られましたが、スクラムに成長を感じた。みんな最後まで本当に頑張ってくれました」と仲間を称え、そしてチームを俯瞰した。
何度もトライを奪われた。その数、11。
しかしその度にインゴールでは、谷山キャプテンが仲間に対し明確且つシンプルに、前を向く言葉をいくつも掛け続ける。
「みんなの目を見て、仲間の分まで」
「体動くやろ?それだけでいい、点差なんていい」
「FWナイスファイト、バックス助けてあげようぜ」
「みんな『VROOM!!』よ、みんなの結束よ」
「もう1回行こうか、みんな顔を上げて、目を見て」
谷山キャプテンは言う。
「試合中は顔を上げよう、ということをスローガンを決める時に一緒に決めたんです。合言葉にしています。」
3番・田中希門選手がピッチを後にする時には、仲間へ「あと頼むよ」と言葉を残した。
モストインプレッシブプレーヤーを獲得した白栄拓也選手。チャンスとピンチの嗅覚に優れる
開幕節から続いた、強敵との4連戦が終わった。
まずは対抗戦残り3戦をしっかりと勝ち切り、大学選手権出場を確定させたい。
「ここからどれだけ日本一に向かって上へと上がれるか。自分たちの最大出力数をどんどん上げる作業をやっていきたいと思います。(谷山キャプテン)」
チーム谷山のエンジン音は、まだまだ進化を続ける。
LO磯部俊太朗「少しの高さで弾かれた」
チームメイトから「体を張る」と信頼を置かれているのが、LO磯部俊太朗選手。1年生ながら今季これまで対抗戦フル出場。この日も幾度となく、低く相手に突き刺さった。
だが一方で「自分たちが少しでも高くタックルに入ってしまうと、弾かれゲインされてしまった」と日本一の強度を初めて体感した80分に反省点を見つける。
「1年生で日本一のチームを相手に戦えたことは貴重な経験。次に対戦できるのは大学選手権になります。そこでは絶対に、出た課題を修正して勝ちたい」と決意を新たにした。
HO前川陽来「責任を持って戦う」
「セットプレーが上手くいっていない分、試合もあまり上手くいかなかった」と振り返ったのはHO前川陽来選手。
「セットプレーが試合の土台になります。だけどFWが特に安定せず、土台から崩れていくという感覚でした。練習では、自分たちが日本で一番上手いと自信を持ってラインアウトもスクラムも取り組んでいます。だからあとは、自分たちを信じてやるだけ。」
この日初めてスターティングメンバー入りを果たした前川選手。
「責任を持ってやりたい」と固く誓った。
WTB飯岡建人「世界も見据えていけるような選手に」
ウイングとしてのプレーも板についてきた飯岡建人選手。しかしこの日は「自分のプレーが全然できなかった」と振り返った。
「大学日本一のチームは、プレッシャーが本当にすごかった。自分の思ったプレーが全然できなくて、本当に何もさせてもらえませんでした。」
大学日本一を目指して、そしてそれだけでなくその先の世界も見据えていけるような、そんな選手になりたい。
だからこそグラウンド内外問わず、努力を怠らずにもっとレベルアップしていきたいと頷いた。
試合後コメント
谷山隼大キャプテン
課題が明確になったと思います。
開幕から続いた強敵との4連戦が終わり、ここからどれだけ日本一に向かって上に上がれるか、だけだと思うので。課題を修正しつつ、自分たちの最大出力数をどんどん上げる作業をやっていきたいと思います。