「久我山さんがいなかったら、自分たちはここまで成長できなかった」目黒学院、4大会連続の花園出場を決める|目黒学院×國學院久我山|第103回全国高等学校ラグビーフットボール大会東京都予選 第二地区

試合概要

第103回全国高等学校ラグビーフットボール大会東京都予選 第二地区決勝

【対戦カード】
目黒学院高等学校×國學院大學久我山高等学校

【日時】
2023年11月12日(日)13:20キックオフ

【場所】
秩父宮ラグビー場

試合内容

目黒学院:エンジジャージー、國學院久我山:紺ジャージー

目黒学院 15 – 12 國學院久我山

最後のスコアは前半8分。
目黒学院がゴール前で粘り強くFWを当て、最後は3番・山本真也 共同キャプテンがトライ。
まずは目黒学院が5点を先制した。
対する國學院久我山も、FWで取り返す。
前半17分、敵陣深くでのラインアウトモールが止まった所、すぐさまサイドを走り込んだ。
1番・道浦康介選手がボールを押し込めば、5-5。試合を振り出しに戻す。
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勢いに乗った國學院久我山は、続く敵陣深く中央でのペナルティで、PGを狙わずにタッチを選択。5mラインアウトからモールを組めば、今度はそのままきれいに押し込んだ。
13番・長谷川裕太キャプテンのコンバージョンゴールも成功し、5-12。ついに國學院久我山が逆転した。
このまま國學院久我山が突き放すかと思われたが、転機は前半25分。
目黒学院の1年生No.8、ブルースネオル ロケティ選手がセンセーショナルなラインブレイクから、そのままディフェンダーを跳ね除けパワフルなトライを決める。
「あまり足が速そうには見えないのに、ボールを持った瞬間の加速力がある。ラグビーのための足の速さ。(同校OBの)テビタ・タタフと似ている」と竹内圭介監督は話す。

憧れの選手は「テビタ・タタフ」。その答えに竹内監督は大きな丸を手で作り「パーフェクト!」と微笑んだ
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前半を10-12と國學院久我山の2点リードで折り返した、勝負の後半。
トライを決めたのは、またしても目黒学院の1年生No.8だった。
きっかけは、目黒学院が蹴り込んだロングキック。國學院久我山がバウンドさせながらボールを掴むが、タッチへ。
敵陣深くでのラインアウトを獲得した目黒学院は、モールを組み、ショートサイドで押し込んだ。
15-12。再び目黒学院がポイントリーダーに返り咲く。
その後も目黒学院は終始接点で体を張り、タックルを武器に敵陣へ居続ける。
目黒学院のもう一人の共同キャプテン、中村つぐ希選手(5番)は言う。
「夏から、とにかくタックル。タックル、タックル、タックル。体を当て続けてきました。本当にやってきたのはそれだけです。」
自信が表情にみなぎっていた。
最後は僅か3点差を守りきり、ノーサイド。
目黒学院が、4大会連続22回目の花園出場を決めた。
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***
トライを取られると「落ち着こう」「大丈夫」と仲間に声を掛け、プレー中に交錯した相手選手には手を伸ばし何度も気遣ったのは、目黒学院の中村つぐ希キャプテン。
その一方、相手ボールスクラム時には、國學院久我山のNo.8山﨑周平選手に対し「周平、こいよ!ここ来いよ!」と笑顔で声を掛け、エイタンを誘う姿も見せた。
「(山﨑)周平とは昨年のオール東京からずっと一緒にプレーしていて、めちゃくちゃ仲良くて。試合が終わったら、勝敗に関係なく一緒にご飯に行く関係性です。」
前日には、國學院久我山の道浦康介選手、長谷川裕太キャプテンらも含め「お互い明日は試合を楽しもう」と連絡を取り合ったという。
「久我山さんがいなかったら、自分たちはここまで成長できなかった。全国に行くためには、乗り越えなければならない壁が久我山さんでした。ターゲットにしていました。感謝しています。(中村キャプテン)」
「春の2位、からずっと久我山さんが目標でした。タックルからはじめて、ディフェンスで勝つ、が目標で。花園でもディフェンスで頑張っていきたいなと思います。(山本キャプテン)」
ライバル、だが仲間。國學院久我山の想いとともに、花園へと向かう。
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