『この日を忘れない』悔しさの原点を綴り始動した國學院久我山、全国選抜出場決定。茗溪学園は山梨学院との順位決定戦へ|國學院久我山 17-12 茗溪学園|令和5年度 第24回関東高等学校ラグビーフットボール新人大会 準々決勝

國學院久我山

昨季、関東新人大会3位ながら花園出場を逃した國學院久我山。

「ゴールデンウイークに茗溪学園さんと練習試合をして、敗れました。その3日後に行われた東京都の関東大会予選でも早稲田実業に敗れた。昨年、歯車が嚙み合わなくなったスタートが、茗溪学園さんでした。(土屋謙太郎監督)」

茗溪学園との一戦に、負けたくない理由があった。

一生懸命に前に出ること。

体を当てること。

「今年は、ラグビーの本質的なことを嫌がらずに頑張る子たちがいる」とは土屋監督談。

「セットプレーとディフェンスを含めたコンタクトが、そこそこ出来ている。ゲームが壊れない」と新チームに自信を持った。

特に注力してきたのは、体づくり。

新チームが始動して以降ウエイトトレーニングの時間を増やし、また栄養士による食事指導も引き続き行うなど、フィジカルアップに努めた。

「中でもFWが怪我をせずにここまで来ている。トレーニングの成果が表れているのではないか」と土屋監督は話した。

次週は準決勝。相手は、昨季全国覇者の桐蔭学園だ。

「やっぱりチャンピオン。このレベルにチャレンジできることは、先を見据えても有難いです。」

だからこそこの1週間、注力するはメンタルの準備だという。

「桐蔭学園は強い、という先入観の中で、気持ちが受けないように。桐蔭学園さんは強いのですが、それでも同じ高校生なので。メンタルがイーブンの状態でチャレンジできるよう、しっかり整えていきたいなと思います。」

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今季のキャプテンを務めるは、12番・齋藤航選手。

1年次には花園で先発出場。昨年はU17関東ブロック代表にも選ばれた。

だから、チーム全員によるキャプテン決めの投票で、齋藤キャプテンは自分自身に投票する。

「花園を経験しているのは自分だけ。自分にしか分からない部分があると思っています。そこをチームに共有して、みんなを引っ張っていきたい」と理由を明かした。


ラグビーを始めたのは3歳の時。中学卒業まではワセダクラブに在籍し、高校から國學院久我山に進学した

新チームがスタートしたのは、昨年11月。

東京都大会決勝戦で目黒学院に敗れ、花園へ行くことなく昨年のチームは終わりを迎えた。

「新チームの始動にあたって、(都大会決勝で)負けた悔しさを忘れないために、チーム全員でその悔しさを紙に書き出しました。」

『この日を忘れない』と、それぞれの想いを可視化する。

齋藤キャプテンが綴ったのは、主にディフェンス面での悔しさだった。

「ロケティ(ブルースネオル選手)をはじめとする外国人選手にブレイクされたことが悔しかった。フィジカルを強化して『外国人選手だから』と言い訳せず、誰にでもタックルに入って止められるようになりたい。」

そうして今月初旬に行われた、東京都新人大会決勝。

目黒学院の前に出てくるFWを相手にも、自分たちが先手を取り先に前へ出ることで、まずは1冠目を掴み獲った。

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この日も、バックスはエリアマネジメントに注力し、FWが強みのモール、そして局地戦でトライを取り切る力強さを発揮すれば、國學院久我山らしさで選抜への切符を手にする。

武器は、サニックスワールドラグビーユース交流大会2024予選会で準優勝を果たしたチーム力。

次週、準決勝・桐蔭学園戦へと挑む。

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茗溪学園

徐々に劣勢となったスクラム。

マイボールスクラムからの球出し直後にも素早いプレッシャーを受ければ、ペナルティの笛が吹かれた。

ボールを持っていたのは、1年生スクラムハーフの堺太郎選手。

「エイト(No.8)としっかりコミュニケーションが取れきれずに、自分がボールを受けてしまった」と悔いた。

チームを勢いに乗せられなかったこと、バックスをリードできなかったこと。

堺選手の口からは、反省点がいくつも挙がった。

だがこの日、グラウンドの中の誰よりも大きな声を出していたことは間違いない。

「コールの少なさが1回戦の反省点でした。だから今日は誰よりも声を出してやろう、と思って。」

ノックオンをすれば、地面をグーで叩いた。負けん気の強さも、兼ね備える。

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3歳で楕円球を持った。

試合中には関西弁口調にもなるが、世田谷ラグビースクール出身。「寮で同じ部屋の人が関西弁。うつっちゃいました」と笑った。

中学から茗溪学園に通い、中学3年次には太陽生命カップ2022 第13回全国中学生ラグビーフットボール大会 中学校男子の部で全国優勝を果たした経験を持つ。

だが、第42回 東日本中学校ラグビーフットボール大会では國學院久我山中学に決勝戦で敗戦。

加えて昨季の関東新人大会でも國學院久我山高校に敗れていた。

「個人的には2つのリベンジを掲げていました。でも、今回も勝てませんでした。」

改善点は明確だ。

「自分の視野が狭くなってしまったこと。」

茗溪学園のスクラムハーフとして、FWとバックスのつなぎ役となり、バックスをリードしたい。

だが、チームとしては手応えを掴む。

「FWが前に出て、バックスでトライを取り切れたこと。これは大きな収穫です。」

17日(土)に行われる山梨学院との順位決定戦。

選抜大会出場のためには、勝利が絶対条件となる。

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