ラストは28フェーズ。開花したコクトチ・ディフェンス、涙の8年ぶり関東新人大会優勝|桐蔭学園 7-10 國學院栃木|令和5年度 第24回関東高等学校ラグビーフットボール新人大会 決勝

2月10日(土)に開幕した、令和5年度 第24回関東高等学校ラグビーフットボール新人大会。

大会4日目となった18日(日)には茨城県・水戸市立サッカー・ラグビー場で決勝戦が行われ、國學院栃木が10-7で桐蔭学園を下し、第16回大会以来2度目の優勝を果たした。

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試合概要

令和5年度 第24回関東高等学校ラグビーフットボール新人大会

【対戦カード】

桐蔭学園高等学校(神奈川県第1代表)7-10 國學院大學栃木高等学校(栃木県第1代表)

【日時】
2024年2月18日(日)12:15キックオフ

【場所】
茨城県・水戸市立サッカー・ラグビー場

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試合展開

國學院栃木ボールでキックオフを迎えると、最初のアタックは桐蔭学園。

敵陣5mでのラインアウトからモールを組み、ファーストトライを狙った。

だが止めるは國學院栃木。ペナルティで陣地を回復する。

スコアボードが動いたのは前半9分。

國學院栃木が敵陣22m左中間でのマイボールスクラムから、エイタン。

No.8金子敬亮選手がオープンサイドのスクラム横を走り込み、一度は順目にボールを回したが、すぐに逆目へと振り戻した。

左サイドを余らせれば、11番・池田健心選手が走り切る。

トライ。

左端5mからという難しい位置からのコンバージョンゴールも10番・神尾樹凛選手が成功させ、7点を先行した。

対する桐蔭学園は、15番・古賀龍人選手のロングキックで陣地の優位性を保つが、幾度も國學院栃木のディフェンスに阻まれる。

ゴール前のラインアウトモールで取り切れず、FW戦でも押し込み切れない。ボールを動かすが、繋がらない。

桐蔭学園は決定機を生み出すことなく、前半を終了した。

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後半も國學院栃木の鉄壁ディフェンスは健在。ミスも少なく、ボールを横に縦にと動かし続ける。

たまらずペナルティがかさんだのは桐蔭学園。デリバレートノックオンに、ハンド。

ゴール前ラックではオフサイドを取られ、國學院栃木がペナルティゴールを選択した。

SO神尾選手が右足を振り抜けば、3点を追加。

後半14分、スコアボードには0-10と表示される。

その後も、桐蔭学園は何度もゴール前まで迫った。

だが、しのぎ切る國學院栃木。ディフェンスにプライドを持つチームの本領が発揮される。

桐蔭学園ようやくの反撃は、後半27分。

FB古賀選手がキックカウンターを仕掛けると、12番・松本桂太選手に託しビッグゲイン。サポートに走り込んだ古賀選手にボールを戻せば、ディフェンダーを2人交わし、およそ30mを走り切った。

10番・徳山凌聖選手がすぐさまコンバージョンゴールを蹴り上げ、7点を返す。

7-10、桐蔭学園が3点差へと迫った。


トライを確信すると、すぐに自陣へと踵を返した桐蔭学園の選手たち

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時計の針は、後半28分を回った。

最後のリスタートキックオフ。國學院栃木が蹴り上げたボールをキャッチするは、桐蔭学園No.8新里堅志選手。

そこから右のオープンに5フェーズ。振り戻して飛ばしパス。

3番・喜瑛人選手は掴まれても簡単には倒れず、味方にセットの時間を与える。

19番・中西康介選手のラインブレイクからハーフウェーラインを超えると、敵陣10m内でフェーズを重ねた。

3分を超えるアタックを続けた、桐蔭学園。ミスすることなく、体を当てる。

あっという間に25フェーズを数えた。

1月7日に全国優勝を果たした花園決勝戦、最後のプレーは23フェーズだった。

それをも超える攻防に、両チームの応援は一層ボリュームを増す。

勝負の28次攻撃目。

ボールキャリアーには、サポートプレイヤーを1人携えた6番・申驥世キャプテンが選ばれた。

今大会これが初出場となった、誰よりも強いキャプテン。

しかし國學院栃木も、強いプレッシャーをかける。ボールに絡むは、こちらもキャプテンの4番・笹本直希選手。

楕円球はこぼれ出た。

その確保に先に飛び込んだのは、國學院栃木の1番・牧田玲大バイスキャプテンだった。

國學院栃木のFW陣が壁を作った所で、レフリーからノータイムの声が掛かれば、大きくボールを蹴り出す。

ミスなく28フェーズを攻め続けた桐蔭学園。

だが3分を超える攻撃の間、決して22mラインを割らせることのなかった國學院栃木。

僅か3点差を守り切った國學院栃木が、第16回大会以来2度目の関東新人大会優勝を果たした。

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