「悔しすぎて、涙も出なかった」東海大学、明治大学に敗れシーズンエンド。明治は次戦・天理戦に向け「全員で」|第61回全国大学ラグビーフットボール選手権大会 3回戦

東海大学

「もう東海は負けないんで!」

14番・中川湧眞選手がリーグ戦最終節で宣言してから3週間。

しかし、願いは叶わなかった。

中川選手は言う。

「東海はスーパースターが揃っているチームではありません。優勝を目指すのではなく、次の試合だけを見て、ひたむきにプレーしようと準備してきました」

これまでの経験上、明治大学とは相性が良かった。トライを取れる予感もしていた。

だが、この日自身はノートライ。

落ち着いた笑顔を見せながら言葉を紡いだが、しかし本音は悔しさで溢れた。

「後悔しかないです。最後は悔しすぎて、涙も出ませんでした」

大学2年時から袖を通し続けた、東海大学の青きジャージーだった。

「東海の14番を着られたこと、嬉しかったです」

有終の美こそ飾ることはできなかったが、ウイングらしいダイナミックさと負けん気を兼ね備えた両翼は、これまでいくつものワクワクしたプレーを生み出してくれた。

見る者を思わず笑顔にさせた、東海大学のトライゲッターたち。

いくつもの忘れられぬトライに、最大の賛辞を。

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監督・主将コメント

木村季由監督

リーグ戦が終わってからこの試合をターゲットに、最大の準備をしてきました。

ゲームの入りではやろうとしてきたことが出た部分もたくさんあったが、繋がりとして生かしきれなかった。

逆に明治さんはそこを逃さずスコアを重ねてこられた。

今年の4年生は苦しい状況がたくさんあったのですが、よくやってきてくれた。

でも負けたことは事実。しっかりと受け止めて、今日は選手たちをねぎらいたいなと思います。

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近藤翔耶 共同キャプテン

敗因は後半のペナルティ。

自分たちのことをコントロールできなかったことでスコアを離され、追いつかない差になってしまいました。

明治さんのアタックは多彩でしたが、ディフェンスはやろうとしてきたことが体現できたかなと思います。

それでもDFを武器にしてきた分、DFでスコアを取られてしまったことで、精神的にも劣勢に立たされたと感じています。

ーー後輩たちへ託す言葉は

シーズン中、いかに相手を想定した練習ができるか。『予測』が大事だと思いました。

一つ違った視点を持ち、気を遣える選手が少なかったかな、と思います。

だからこそ私生活でもっとラグビーの会話を増やして欲しいですし、ラグビーをもっと好きになって、より深い会話ができるようになれば、意思統一もできるようになるのではないかなと思います


「仲間の応援からもチームの一体感を感じることができた」と話す近藤主将。いくつ被トライを浴びても、スタンドからは背中を押す声援が響き続けた。

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