JAPAN XVは5月20日(火)、大分県別府市でNZU(ニュージーランド学生代表)と対戦し、78-28で勝利。
気温27℃・湿度66%と非常に高温多湿な環境下であったものの、しっかりと実力を示した。
先制したのは日本だった。
立ち上がりにミスは相次いだが、次第に意図した素早いラグビーを展開。
前半6分、5番エピネリ・ウルイヴァイティ選手(三菱重工相模原ダイナボアーズ)がトライを挙げれば、その後も13番・李智寿選手(朝鮮大学校3年)、8番・小林典大選手(関西学院大学4年)、15番・竹之下仁吾選手(明治大学3年)らがグラウンディングし得点を重ねた。
前半だけで6トライ。そのコンバージョンゴール全てを10番・中楠一期ゲームキャプテン(リコーブラックラムズ東京)が沈めれば、42-0。
圧倒的なスコアで前半を折り返した。
後半は交替枠を使いながら試合を進めたJAPAN XV。後半にも6トライを奪い、計12トライの猛攻で試合を優位に進めた。
試合終盤にはNZUに連続トライを許す場面も見られたが、これはJAPAN XVに負傷者が相次ぎ、最終的に13人で戦うことになったがゆえ。No.8の小林典大選手は12番でプレーするなど、イレギュラーも発生した。
最終スコアは78-28。
与えられた役割を、与えられたポジションで各人が全うしたJAPAN XV。
全員が合流してわずか4日目という即席チームらしいミスはあったものの、しかし桜のエンブレムを胸にする者として80分間を戦いぬいた23人。
チームジャパンとして、大分ツアー2勝目を飾った。
エディー・ジョーンズ日本代表HCコメント
今日の結果にはすごく嬉しく、満足しています。それ以上に、選手たちがやってくれた今日のパフォーマンス、すごく良いスピードで目的を持って試合の序盤からアタックしてくれたこと、そしてこの暑い中で 70分間それを継続できたことがすごく良かったです。
最後の10分は少しガスが切れてしまったんですけど、オーストラリア遠征に一緒に参加したU23の大学生の選手たち、特に彼らのパフォーマンスが今日は見ていてすごく嬉しかったです。
この先は、よりアタックで良い判断ができるようなアタックを。そしてディフェンスでは、よりアグレッシブな練習にフォーカスしていきたいと思っています。
ーー高温多湿な中での試合でした。収穫と課題を教えてください。
自分たちのアタックのところが今日はすごく良かったです。ストラクチャーとして自分たちが用意していたものももちろん良かったのですが、相手をブレイクしてからそこに畳みかけるようにプレーできたことがすごく良かったです。
また、攻撃中の状況判断は特にキャプテンを中心に、ボールを良く動かしながらもキックとのバランスが良く、自分たちのアタックが機能していたと感じました。
ーー大学生はこれで各チームに戻ります。彼らに期待すること、また要望はありますか?
彼らには大学に戻ってからも、ジャパンで学んだクオリティの高いプレイヤーとして成長を続けていってほしいと思っています。
もちろん大学に戻ってからは、少し周りのレベルが下がってしまったり、トレーニングが普段と違ったりしてきますが、しっかりと自分の規律を守って良いトレーニング、 良いプレーを続けていって欲しいと思っています。
今日の試合を見ていても、クオリティの高い選手がいました。竹之下仁吾(明治大学3年)や中森真翔(筑波大学2年)、そして今日は2番の田中京也(立命館大学2年)もすごく良いパフォーマンスをしてくれたので、あとは自分次第です。自分たちの規律を守りながら、成長を続けていってほしいと思っています。
中楠一期ゲームキャプテン コメント
準備期間はすごく短かったのですが、しっかり自分たちでチームの意図を理解しながら、各々が自分らしさを出して、しっかり試合を楽しめたんじゃないかなと思います。
ーー大分での合宿は、現在どのような状況で進んでいるのでしょうか?
温泉がすごく良くて、温泉に入っている時間にもチームメイトとのコミュニケーションがすごい生まれますし、そういうところもすごく恵まれた環境だなと思って、楽しんで合宿ができています。
ーー初めてのキャプテンでした。楽しんでプレーしたいということでしたが、振り返っていかがでしたか。
大学生が多かったのですが、みんな心強かった。コミュニケーションもいっぱい取ってくれましたし、プレーの中でもすごくみんなサポートしてくれました。だからそんなに難しいことはなく、しっかりできたんじゃないかなと思います。
ーーJAPAN XVとして戦う残り2戦に向け、意気込みをお願いします。
今回は短い準備期間でプレーした試合だったのですが、すごく良い形を見せられました。さらにブラッシュアップしていき、ジャパンのスタイルを確立して、次の試合ではもっと良いパフォーマンスを見せられればいいかなと思っています。