試合後記者会見コメント
大久保直弥ヘッドコーチ
当初、U20日本代表の活動目標としていたU20トロフィー大会がなくなってしまったことで、私自身も当初はどうなるか分からなかったですが、こうやって大分で、どんな形であれNZUとゲームができ、なおかつ自分たちのラグビースタイルで勝ち切ったことは、選手にとっても今後の成長に向け、より大きな一生だったと思います。引き続き日本代表を目指してそれぞれが切磋琢磨して成長していって欲しいと思っています。
ーー自分たちのラグビーとは、昨年から大きく変えずにきたのでしょうか?
昨年から(U20日本代表)チームを見てきて、昨年から改善したこともありますが、基本的にはサイズは(昨年よりも)劣る。そんなチームがどうやって世界と戦うか、と考えた時に、ダイレクトにゲインラインを切ってハイテンポでボールを動かすという、昨年から目指してきたことでもありました。
その中でも日本人の特性として、スクラムやモールはサイズに関係なく、8人がしっかりと結束すれば押せるという自信がありました。そこはこんなに上手くいくことも珍しいと思いますが・・・コンセプトとしては、昨年のチームよりも成長したゲームができたのではないかな、と思います。
昨年はニュージーランドで2敗して帰ってきたのですが、今回こうやってホームで勝ち切ったことは今後のユースにとっても自信になるんじゃないかな、と思います。
ーー成長スピードがはやかったのは・・・?
それは、若いからですよ。この1週間でも成長していますし、4月にリーグワンのチームと戦ってボコボコにされましたけど、ただ体を当てることで筋肉が足りないと気付くだけで成長に繋がります。胸を貸してくださったリーグワンのみなさまに、恩返しができたんじゃないかなと思います。
ーー今回、高校3年生や大学1年生をスコッドに入れた意図を教えてください。
U19日本代表(高校日本代表)の遠征に3月参加させてもらいました。日本は、高校日本代表として高校3年生の18歳だけ。イングランドは、U19といえど17歳から19歳の選手が学年を超え、グループとして互いを助け合っていました。例えばU20 Six Nationsを経験した選手が4・5人入っていたり、U17の候補生ぐらいの選手が入っていたり。同じ1試合であっても、ジャパンは全員18歳で、同じ学年の選手が一塊で遠征をしたときに、どちらが今後のユースの強化にとって良いかと単純に考えました。
今回は上が大学3年生から、下は高校3年生までいて。お互いが責任をもってハードにトレーニングしている姿を見ると、時間はあまり僕は関係ないと思っています。互いにとって良い時間が過ごせたのではと思います。
中谷陸人キャプテン
監督もおっしゃったとおり、ぼくらU20日本代表の活動はこの1試合だけだったんですけど、この短期間でほんまにこのNZUに勝つためだけにハードワークしてきました。NZUに対し最初の10分・20分で圧倒するという目標を立てて、前半はそれが出来て、自分たちのラグビーができました。
後半は最初の10分で上手くいかず、ミスが起こったのですが、最後自分たちがやってきたことを信じて、勝てて、僕たちめちゃくちゃ嬉しかった。やってきたことが間違いじゃなかったという自信もつきました。でも今後僕たちは、監督が言ったように日本代表を目指していく選手だと思うので。もっとハードワークし続けて、それぞれの大学に帰っても、この経験を生かしてやっていきたいと思いました。
ーー後半厳しい時間帯に、どう乗り越えたのでしょうか?
最初ミスがあり、トライを取られました。その時のハドル(インゴールでの円陣)で「ミスが起きたことは頭に入れず、しっかり次のことを考えること」と話し合いました。それが体現できたことが良かったかなと思います。
中谷キャプテンの人柄を問われた松﨑天晴選手は「本当にストイックな人」と表現した。「ウエイトも本気でやるし、夜ウエイトが終わった後に腹筋もしている。自分で考えて、自分のことをやっていることが凄いなと思いました。自分に厳しい人。そういう人がキャプテンとして、態度で示してくれました」