夢は日本一のラグビータウン
ーーラグビータウン熊谷としての最終的な姿をどのように描いていますか。
木川「市民がラグビーを観る・プレーする・触れる・語れる。この4つの環境をまずは整えたいです。ラグビーの試合があった翌日には、職場や学校で『昨日の試合面白かったね』って語り合えるようになることを、目指していきたいです。
一方で熊谷はスクールから社会人まで全カテゴリーのチームがあるのですが、ラグビータウンだからこそ質の高い指導を受けられる環境を整えられたら、とも考えています。そのために、指導者を指導するコーチングシステムを作れたらいいな、と。ワイルドナイツが熊谷に来るからこそ出来ること、を模索していきたいです。」
新井「一人でも多くの市民の方がラグビーを自分事として考えられるような街になっていけば、と思います。そのためにも、市民特権としてパナソニック ワイルドナイツの裏側を知れるような発信を積極的にしていきたいです。」
ーー最後に、みなさんの夢を教えてください。
新井「日本一のラグビータウンになることです。日本一のラグビータウンに、なります!」
ラグビータウンに住んでいる誇りと自信を熊谷市民には持ってほしい。ラグビーを他人事ではなく自分事で考える仕掛けを作っていきたい。(新井)
『人』の魅力あふれる街、熊谷
熊谷市がラグビータウンとして歩み始めたのは今から30年前の平成3年、旧熊谷ラグビー場が完成した年だ。ラグビータウンとして新章へ突入するにあたり、30年後の姿を想像してもらうと、「きっとまた熊谷にワールドカップが来てるよ」「その時には、新井さんが担当課長だね」と笑顔で語り合う5人がいた。
熊谷にとっての最大の強みは、小さい頃からラグビーに触れられる環境でも、パナソニック ワイルドナイツが来ることでも、計5面のラグビー場がスポーツ文化公園に完成することでもない。『人』だ。ラグビータウン推進課を作ろうと決断した人(上層部)がいて、そこで働くのはラグビーを大切に思う人たち。そしてそれを市民・経済界が熱量高くサポートする。熊谷には、ラグビーを愛する人たちがたくさんいる。
熊谷ラグビー場は、確かに駅から遠い。大人の足でも50分は掛かる。ただそれを「50分も歩く」と捉えるか、「50分もラグビーの話ができる」と捉えるか。後者で考えられるようになったら、きっと幸せな道のりになる。
ちょっと遠いけど、遠い分だけの思い出を増やしに。ラグビーについて、思いっきり語りに。国内でラグビーが再開した折には、ラグビーを愛する人たちが創るラグビータウン熊谷に、あなたも訪れてみませんか。