ラグビーは誰かを助ける力がある
ーー次なる目標は?
公家「これから15人制のシーズンが始まります。まだ開催は決定していませんが、関東大会に向けてトレーニングをはじめました。15人制の日本代表を目指していきたいです。」
田坂「関東大会には、合同チームとして出場予定です。コミュニケーション面など難しさはありますが、来年行われる15人制のワールドカップに出られるよう頑張ります。」
ーー女子選手は7人制と15人制を兼任する選手が多いのでしょうか?
公家「そうですね、女子の特徴でしょうか。セブンズに比べると15人制は試合時間やコンタクト強度が増すので、体作りからはじめています。」
田坂「ハンドリングスキルなどは一緒に練習しているのですが、ウエイトトレーニングや細かい部分はアルカスの中でもセブンズ組と15人組で分かれて練習しています。女子特有のシステムかな、と思います。」
ーーアルカスとしては、どこにターゲットを置いているのでしょうか?
武田「来年の太陽生命カップ総合優勝です。例年、チーム作りは15人制のシーズンが終わる1月から本格スタートするのですが、今年は新型コロナの影響で既にシーズンインできています。実は、今までとは全然違う以上に躍動感のあるラグビーをしようと思っていまして。じっくりと構築する時間ができたことをプラスに捉え、来年への作戦を練っています。面白いラグビーをお見せしますよ。」
ーー最後に、ラグビーファンへメッセージをお願いします。
田坂「ワールドカップでラグビーが盛り上がったものの、コロナ禍で熱が落ち着いてしまった感覚は自分たちも感じています。でもラグビーの面白さ・良さは変わりません。試合が再開すれば、みなさんを楽しませることができるという確信を持っています。ぜひ試合を見に来て欲しいですし、ラグビーをしてみたいと思う人たちにはぜひチャレンジして欲しいな、と思います。」
公家「みなさんコロナ禍で苦しい時もあると思います。私は『ラグビーは誰かを助ける力を持っている』と信じています。試合が開催された暁にはぜひ、応援しに来てください。」
武田「ハーフタイムゲームにむけても、準備を進めます!(笑)熊谷に面白いゲームを、見に来てください。」
今年の9月からキャプテンを務める。選手それぞれが自立しているので、チームのためにまとめるのが一番の仕事。自分の芯はぶらさないよう、メンタル面でも成長する。(公家)
取材を終えて
アルカスの選手たちは、それぞれが別の会社に勤めながらラグビーをしている。
トップリーグのように企業チームではないからこそ、所属企業との関わり方も大事になってくることを選手たちは知っている。
公家選手も、田坂選手も、職場の仲間が試合会場まで足を運んでくれることを『本当に有難い』と話す。
そういえば。2018年に行われた新生熊谷ラグビー場のこけら落とし試合で、ガリガリ君が先着2019名に配布されていたことを思い出した。
田坂選手の勤め先は、ガリガリ君で有名な赤城乳業。夏場はガリガリ君をたくさん差し入れてくれるそうだ。
企業とチームと地域と。
ラグビーが繋ぐ絆。夢を追いかける姿を身近な人たちが応援してくれることほど、心強いことはない。
そのことを十二分に知っている選手たちは、今日も力強くグラウンドに向かう。
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