東京2020オリンピック|7人制ラグビー|プールC|アメリカ 対 日本|7月29日(木)18:00キックオフ
東京オリンピックでの初トライが欲しい日本は、2戦目でアメリカと対戦。
見る者の心を揺さぶるプレーを連発した。
アメリカのキックオフで試合が始まると、デュアルキャプテンのバティヴァカロロ ライチェル海遥選手が右サイドでの突破を図る。
タッチライン際でオフロードを試みるも繋がらず、ボールが相手に渡ってしまうが、そこで日本は簡単に崩れなかった。
次々と相手にタックルを見舞い、容易くトライを許さない。
小出深冬選手の縦への判断力。
原わか花選手の最後まで諦めないランにタックル。
しっかり最後までついて、中央にトライさせない日本陣。
初戦・オーストラリア戦での反省が、しっかりと修正されている。
しかしやはりどうしてもゲインが切れない。
キックプレーで突破を図るもオフサイド。
気持ちを切らさず、何度アメリカに攻められても、何度も立ち上がり、何度も喰らいつき、何度も走ってトライを阻止したサクラセブンズ。
前半最後のアメリカの猛攻を防ぎきり、10-0でハーフタイムを迎えた。
前半最後のプレーで負傷したキャプテン・バティヴァカロロ選手、そしてもう1人のデュアルキャプテン・清水麻有選手に代わって後半から登場したのは、黒木理帆選手と山中美緒選手。
この2選手は、代表内定会見の時に会場にはいなかった。バックアップメンバーからベンチ入りした選手たちである。
後半に入ると、一際聞こえた「ファイヤー」の声。
ブレイクダウンにプレッシャーを掛ける、ディフェンスで圧力を与え前に出る合図「ファイヤー」で、アメリカ陣を前に進ませない。
攻撃面でも後半2本、キックからのアタックにチャレンジする。
1本目は、左サイドにいる堤ほの花選手を狙って蹴り上げた。しかしあと一歩の所でタイミングが合わずアメリカにボールが渡ってしまい、逆にトライを許す。
2本目のキックは右サイドへの大谷芽生選手を目指し蹴った。しかしタッチラインを割ってしまっう。
狙いは、伝わる。
粘り強く、諦めず、ダブルタックルに入ってもすぐに立ち上がって次のプレーへ。
そんなシーンが続いた、後半6分過ぎ。
日本チームに、念願の初トライが生まれた。
敵陣10m付近で小出選手が狭いスペースを縦に突いて抜け出すと、そのまま40m走りきってポール右脇にトライ。
リオデジャネイロオリンピックを知る選手として、チームに突破口を切り開いた。
山中選手のコンバージョンキックも決まって、17-7。
10点差に迫って、試合を終了した。
悔しい2敗目となったが、1戦目とは違う充足感を選手たちは得ているはずだ。
明日0時からはじまる中国との一戦も、この運動量で戦うことが出来れば、勝機が見えてくる。
選手コメント
■ 白子 未祐選手
「1戦目のオーストラリア戦では、自分たちのやりたいラグビーが出せませんでしたが、アメリカ戦ではそこが修正できたと思います。スコアに繋げきれなかったのが悔しいです。明日はまず中国に勝ちきりたいと思います」
■ 堤 ほの花選手
「初日の応援ありがとうございました。初戦では自分たちの思うようなゲームに運ぶことができませんでしたが、2戦目も負けてはしまったもののアタック、ディフェンス共にしっかりと修正でき自分たちのパフォーマンスをしっかり発揮できたと思います。明日も応援よろしくお願いいたします」
■ 永田 花菜選手
「1 日目は 皆さんのご期待に応えることができず負けてしまいましたが、明日は入りから自分たちのやってきたことをやりきって勝ちきれるよう頑張ります 」
■ 原 わか花選手
「初日の応援ありがとうございました。初戦は大差で負けてしまいましたが、アメリカ戦では自分たちの可能性を多いに感じることのできる試合でした。決勝トーナメント進出に向けて中国戦全力で戦います。引き続き応援のほどよろしくお願いいたします」
前列一番左
■ 平野 優芽選手
「初戦はやってきた事が何も出せず苦しい試合となりましたが、アメリカ戦では修正をして明日に繋がる試合を明日に繋がる試合を見せてくれたと思います。目の前の一戦一戦に集中し、見て下さってる方々がワクワクするようなラグビーをチーム全員でやっていきます。明日も引き続き応援よろしくお願いします」