ラグビーの季節がやってきた。
花園出場を目指し、青春をかけて戦う選手たちをレポートする。
試合概要
【対戦カード】
埼玉県立大宮高等学校v 川越東高等学校
【日時】
2021年10月30日(土)11:30キックオフ
フォトギャラリーはこちら
試合結果
大宮 12 – 87 川越東
試合展開 ~川越東高校~
昨年、念願の花園初出場を決めた川越東高校。
主軸だった3年生たちが引退した今年、スターティングメンバーには新戦力が並んだ。
なんと3年生は5名のみ。それでも準々決勝で13トライを挙げられる強さがあった。
昨年は1年生ながら先発メンバーとして花園の舞台に立った土居選手。
当時は大外から要求することにも「頑張ります」と言っていたが、今年は仲間からパスを求められても渡さない。
ディフェンスの網を潜り抜け、自らトライを取りにいく強さが生まれた。
チームの中心選手である、という自覚。
50m以上を1人で走り切った圧巻の2トライには、望月雅之監督も思わず「あそこで渡せていたらもっと簡単にトライが取れるのに」と言ってしまう程だった。
バイスキャプテンの14番・平田選手は、この試合なんと4トライ。
3人からタックルを受けながらもボールを持ち込む強さは、見ている者を楽しませた。
次戦はいよいよ、昌平高校戦。昨年の王者対決である。
「展開力と決定力のある選手たちを止めるために、まずはディフェンス。タックル、ジャッカルで仕留めたい。(望月監督)」
最後のノーサイド ~大宮高校~
3回戦で慶應志木高校と体をぶつけるはずだった。
だが、相手校の棄権によって不戦勝。31年ぶりのベスト8進出を果たした。
今年のテーマは『覚悟と笑顔』
覚悟を決めた時に、笑顔になろうという想いが込められている。
だから試合中、選手たちからは何度も「笑顔」という言葉が聞こえてきた。
試合開始早々、インゴール目前でのチップキックで会場を沸かせたのは10番・松田選手。
「自分たちのやってきたことをやろう。力で行くんじゃなくて、頭使おう!早いポジショニング」とスタンドオフらしいキャプテンシーを発揮する。
念願のトライは、前半17分。
13番・畠中選手の縦突破からFWが押し込み、最後は3番・山本選手が地面につけた。
後半19分にも、ラインアウトモールから2番・高岡選手がグラウンディング。
トライを認める笛が吹かれると、その度に選手たちは体いっぱいに喜びを表現した。
だが、相手のキープレーヤーたちに走られ、ラスト10分で5トライを献上。
「最後、相手に楽しいようにやられたことが本当に悔しい」と五島キャプテンは涙した。
それでも最後までエネルギーが途切れることはなかったのは、様々な立場の人たちの思いを受け止め、この舞台に立っていたからだ。
宮本和則監督は言う。
「どれだけ苦しくても、笑顔で戦おうと言っていた。もっと苦しい思いをした生徒がいるので、絶対に暗い顔はして欲しくなかった。そこは出来たかな、と思う。」
涙を堪えながら、ひとつずつ言葉を選んだ。
五島康佑キャプテンから、川越東高校へのエール
準決勝の相手(昌平高校)は、自分たちと比べても、また川越東さんにとっても格上の相手だと思う。自分たちに通用したことは通用しないと思うので、もっと自分たちに厳しく頑張って欲しい。
五島康佑キャプテンから、ともに戦った仲間へのメッセージ
緊急事態宣言による部活動停止期間は長かったけど、例年10月頭までしかラグビーが出来ない所、今年は10月30日までみんなとラグビーが出来た。本当に嬉しかった。
フォトギャラリーはこちら
↓試合後の川越東高校インタビュー動画はこちらから↓
- 1
- 2