黒沢尻北
桜が咲ききらない熊谷ラグビー場Cグラウンド。
今年の選抜開幕を告げる朝一番の試合で、誰よりも声を張り上げた主は、黒沢尻北の3番・谷地太陽選手だった。
「オッケー、上がってきた!」
「敵陣だよ敵陣!まだ、ラグビーするんだよ!」
何を仲間に伝えたかったのだろうか。
そう不思議に思い、問うと返ってきた答えは単純明瞭。
「全国の強豪校と戦える良い機会。自分たちが今まで練習してきたものを全て出し切ろう、と声掛けをずっとしていました。」
僅か3ヵ月程前にチャンピオンシップを勝ち抜いたばかりのチームを相手に、圧倒された前半。
練習してきたことを出し切ったからこそ、後半はフォワード戦で見どころを作った。
ペナルティーを得てもラインアウトやスクラムではなく、選択したのはクイックスタート。
「セットプレーからバックス勝負させるよりも、自分たちFWで勝負した方がトライの確立が高くなるのかな、と思って。」
後半10分にはNo.8伊藤和希選手が、そして試合終了間際には谷地選手が、タップキックからトライを取り切った。
「FWで対抗出来たことは良いことだと考えています。」
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冷静な頭脳の持ち主は、熱いハートでチームを盛り上げる。
「今年のチーム目標は花園ベスト16。しっかりと鍛錬していきたいです。」
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