立教大学
試合開始早々、50:22となるキックを蹴り込んだのは13番・江田優太選手。
「10番・中(優人選手)のキックを相手は警戒していたと思うのですが、敢えて裏を取る形で左足の自分が蹴りました。春シーズンから僕のキックがチームの戦術の中に入っていたのですが、今日はそれが上手くヒットしたかな、と思います。」
自らがチームに加えられる強みで、チーム戦術を支えた。
江田選手は今年大学3年生。
大学1年次には、開幕節から対抗戦に出場した。先発すること5試合。だが2年生になると、公式戦への出場はなくなる。
理由は、学生の本分である学業だった。
江田選手は理学部に所属する。2年次には週に2度の実験があり、授業の終わりは19時をまわった。
月曜日はラグビー部の練習がオフ。火曜日・水曜日は実験のため、部活動に参加できず。ゆえにラグビー部への合流は、木曜日から。
「自分の中でも、目標を見失っていた時期でした。」
昨年1年間、伸び悩んだ訳を語った。
だが今春、同じポジションの先輩の怪我などもあり、先発メンバーへと復帰する。手応えも感じ、強いチームを相手にもやれる、という自信がついた。
ただ、まだ完全にスタートの座を勝ち取ったわけではない。
「対抗戦を通して、自分のことをもっとアピールしていきたいと思います。」
課題はプレーの精度を高めること。タックルのミスを減らすこと。ハンドリングエラーも減らしたい。
「もっと突き詰められるプレーはあると思う。基礎的なベーシックスキルを上げることが大事だと考えています。」
上級生になった今年。改めて、スタートを切る。
試合後コメント
元治裕一監督
今年度は創部100周年の記念すべき年。学生たちもいつも通りやろうとはしていましたが、正直プレッシャーもあったと思います。立ち上がりは良い流れだでしたが、ミスから立て続けに取られてしまい流れが変わりました。
初戦思った展開にはなりませんでしたが、次戦に向けて頑張っていきたいと思います。
北川時来キャプテン
前半序盤は敵陣に入り込む時間が10分ありましたが、スコアしきれなかった所が反省すべき点。精度が粗削りな所もあります。ハイパンも自分たちが戦術として使いましたが、相手に一発で抜かれてしまいました。
早稲田大学さんの方が、プレーの質が一段も二段も上でした。この悔しさをバネに、一歩一歩成長していきたいと思います。
ーー試合中に「ヘッドアップ」と言葉を掛け続けた
しっかりと前を見て戦い続けよう、というラグビー選手として戦い続ける姿勢を見せ続けたかったからです。立教の勝利を信じて応援してくれている人たちがいます。グラウンドの中で体現できるのは、その時ピッチに立っている15人だけ。なのでそういった想いをもって戦い続けよう、という意味を込めてヘッドアップという声を掛けました。
羽間圭司バイスキャプテン
前に出るラグビーで挑みましたが、ハイパント戦術で走り負けた。次の慶應義塾戦では弱さを克服して勝ち切りたいと思います。