新たな日本代表育成プロジェクトが始まった。
日本ラグビーフットボール協会は、将来の日本代表選手の育成を加速するためのプロジェクト『JAPAN TALENT SQUADプログラム』を開始。
4月25日には明治大学・八幡山グラウンドで第1回が開催され、エディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチが直接指導するスキルセッション、ならびに専門スタッフによるS&C、栄養面での指導アドバイスなどが行われた。
グラウンドでのスキルセッションでは、ボールを受け取り、正確に素早く放る基礎練習から始まった。続くヒット練習では、手の位置にまでこだわるなどインターナショナルレベルで必要な細かなスキル習得に努める。
その後、FWとバックスに分かれ練習を行うと、ジョーンズHCはバックスを指導。ジョーンズHC自らがディフェンスに入った4対3のアタック練習では、そのプレッシャーからかミスも多く「0点!プレッシャー、勝った!」とジョーンズHCが笑顔で声を掛ける姿もあった。
最後に全員でラインアウトからのアタックの流れを確認すれば、笑顔多き中グラウンドセッションは終了。
昼食をはさみ、ジョーンズHCと選手1人ひとりとの個人面談で第1回『JAPAN TALENT SQUADプログラム』を締めくくった。
なお本プログラムは、日本代表として世界で活躍するワールドクラスの選手を育成することを目指し、定期的に行われる予定。
次回は6月の開催を予定している。
昼食は栄養を考慮したランチボックスが提供された
エディー・ジョーンズ日本代表HC コメント
2027年・2031年のラグビーワールドカップに向け、若いタレントをしっかりと育成していきたいという思いからこのプロジェクトを始めました。
彼らがまだ準備できていない、というのはみんな分かっています。でも彼らの準備をスタートさせなければいけない。
今日は、2027年ラグビーワールドカップに向けた準備の第1日目でした。
いろんな大学を回って、コーチ陣とも話をして、U20のセッションも見て。まだ全員を見られているわけではありませんが、まずはこの小さなスコッドを集めて、この若手選手たちをしっかりと育成して、彼らがテストマッチでプレーできる準備までさせていきたいと思っています。
まずは今日がスタート。このあとは6月にもう一度行う予定ですが、その後は大学との交渉の中で決めていきます。ですがたとえ集まることはなくても、各大学との連携の中で選手はサポートしていこうと思います。特にS&Cと栄養、メンタルの所はサポートします。そのためにも大学とファイトするのではなく、一緒に連携することの重要性を理解しています。
今日は選手一人ひとりとの個人面談の時間を通じて、間違いなく日本代表への門戸は開いてると伝えました。彼らが何をしたいか、ということに対するアイディアは渡したので、あとはいかに彼らがワールドクラスの選手になりたいか、という所。彼ら次第です。
今日はある1人の選手から「自分はどうしたら今年のイングランド戦でプレーできるか」という質問を受けました。本当に素晴らしい質問だと思います。そういった態度を求めています。ただ日本で良い選手になりたいという現状に満足しているような選手ではなく、世界のベストになりたいというハングリーな選手を求めています。
視察したパシフィック・チャレンジでの収穫は、4・5人の選手は1年以内に日本代表でプレーできるポテンシャルを持っているということ。2つ目は、大久保HCのコーチングが凄く良かったこと。日本代表でプレーしたいスタイルにとてもよく似たスタイルで、大久保HCはコーチングしてくれていたと思います。速くてアグレッシブで、勇気をもってプレーしていました。