第77回 全九州高等学校ラグビーフットボール競技大会は6月18日(火)、鹿児島県立サッカー・ラグビー場で決勝戦が行われ、大分東明高校(大分県)が東福岡高校(福岡県)を45-12で破り、1位ブロック優勝を果たした。
大分東明は同大会初優勝。
東福岡は、2015年から続いた全九州高校ラグビー大会連続優勝記録を8に伸ばすことはできなかった。(2020年、2021年は新型コロナウイルスのため大会中止)
試合内容
1位ブロック決勝戦
11:50@鹿児島県立サッカー・ラグビー場
東福岡高等学校(福岡県)12-45 大分東明高等学校(大分県)
東福岡ボールでキックオフを迎えると、最初に敵陣22mに入ったのは風上の東福岡。
ペナルティからラインアウトの機会を獲得し、モールを組んだ。
しかし押し切れず、ボールを展開。すると球出しに絡んだのは大分東明。カウンターラックを決めた。
大分東明9番・斜木莉士選手(3年生)が倒れながらワンハンドでボールを放ると、その次の選手がエリア獲得を狙ってボールを奥に蹴り込む。
逆に一気に敵陣22mへ入り込んだ大分東明。
東福岡はタッチに押し出すディフェンスで対抗したが、続く東福岡ボールのラインアウトがノットストレートに。
敵陣深くでマイボールスクラムを獲得した大分東明は、東福岡のプレッシャーを受けながらもボールをキープすると、ゴール前で縦に走ったのは5番ナイツク・シミオネ選手(3年生)。
15番・田中勝斗選手(2年生)のコンバージョンゴールも成功し、前半5分、大分東明が7点を先制した。
先制を許した東福岡は、すぐさま反撃に出た。
リスタートキックオフからの数フェーズ目でペナルティを獲得すると、敵陣5mでのラインアウトを選択。
モールを組めば、サイドアタックを図った2番・須藤蒋一選手(2年生)。続いてもFWが、そしてポール横で13番・半田悦翔選手(2年生)らがトライを狙ったが僅かに届かず。
振り戻した先で、4番・中務汰一選手(3年生)が押し込んだ。
10番・川添丈選手(1年生)のコンバージョンゴールも成功し、7-7。前半9分、東福岡が試合を振り出しに戻した。
大分東明の怒涛の攻撃は、ここから始まった。
前半12分、キックカウンターを仕掛けると左サイドをFB田中選手らが駆け上がる。
そのまま逆サイドにボールを素早く回せば、最後は右サイドで14番・下川悠輝選手(3年生)がトライし7-14。
前半24分には、東福岡が自陣深くでのマイボールラインアウトをキャッチするも、そのボールを相手にトスしてしまい、一転チャンスが訪れるは大分東明。
機を逃さず走り込んだのは、4番・石川波潤キャプテン(3年生)。7-21と突き放すトライを決めた。
前半終了間際には、ディフェンスでプレッシャーを掛けると、東福岡のアタックをインゴールまで押し返す。
苦しくなった東福岡はキックを蹴り上げたが、そのボールを大分東明がチャージ。
敵陣5mでのマイボールスクラムを獲得した大分東明は、またしても球出しにプレッシャーを受けるがワンハンドで器用にオーバーハンドパス。繋ぎ、受け取ったのは15番・田中選手。
前半最後も、取り切った。
FB田中選手が全てのコンバージョンゴールを成功させれば、前半を7-28と大分東明の21点リードで折り返した。
勝負の後半。
反撃に出たい東福岡は、しかし大分東明が蹴り上げたキックオフボールをクリーンキャッチできずに手間取ってしまう。
あっという間にディフェンスでプレッシャーを受け、自陣インゴールまでボールを戻されてしまえばキャリーバック。
大分東明が5mスクラムを組むと、ショートサイドを走ったのはSH斜木選手。一発でトライを取り切られた。
後半1分、大分東明が後半最初のスコアを決め、7-33。
後半、東福岡は自陣でもボールを継続した。
ボールを繋ぐ中で突破口を開こうとしたが、ミスは起きる。ラックにもプレッシャーを受け、許したカウンター。
ボールを奪えば、チャンスを逃さない大分東明。
後半5分、FB田中選手がこの日2トライ目を決め、7-38と引き離した。
その4分後にも、得点したのは大分東明。
東福岡のアタックにプレッシャーをかけると、敵陣22m内でボールキャリアーをタッチに押し出す。
ラインアウトからモールを組めば、時間をかけずに押し切った。
2番・阪口豪之介選手(3年生)がスコアラーとなれば、コンバージョンゴールも成功し7-45。
この日最大となる38点差をつけた。
対する東福岡は、15番・深田衣咲選手(3年生)がゲインメーターを稼ぐと、後半初めて敵陣22m内へ。
ゴール前中央で相手のペナルティを得ると、スクラムを選択しトライを狙った。
きれいにボールをバックスに供給したが、しかしここでもノックオン。取り切れない。
ルーズボールに素早く反応した大分東明は、一気に陣地を回復。敵陣で東福岡のペナルティを誘った。
ペナルティゴールを選択し、25番・安藤佑真選手(2年生)が蹴り上げたが、ポールに弾かれ追加点ならず。
ゴールラインドロップアウトからの攻撃でもドロップゴールも狙ったが、軌道はポール右に逸れた。
一矢報いたい東福岡は後半24分、カウンター攻撃で右サイドを駆け上がると、14番・平尾龍太選手がトライ。
1トライを返す。
だが反撃もここまで。
最終スコア、12-45。
大分東明が東福岡から7トライを奪い、大会初優勝を飾った。