「参加選手全員が1つになり、この世界に夢と希望を与えたい」城東・小野主将の選手宣誓で、第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会が開幕

12月27日、第104回全国高等学校ラグビーフットボール大会が東大阪市花園ラグビー場で開幕した。

午前10時から始まった開会式では、前年度優勝校・桐蔭学園高等学校による大優勝旗の返還も行われ、いよいよ頂上を目指す戦いの幕は上がった。

選手宣誓を務めたのは、徳島県立城東高等学校 主将・小野晏瑚選手。

被災地への気持ちや高校ラグビーを応援してくださる全ての方へ、力強く、想いを込めた。

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選手宣誓 全文

私たちは、104回という全国高等学校ラグビーフットボール大会の歴史と伝統を感じ、ここ花園という憧れの舞台に立てる喜びで胸がいっぱいです。

私たちがラグビーに打ち込めるこの環境は、多くの方々の支え、そして平和な日々によって成り立っています。

災害等の苦しみの中で、夢を叶えることが難しい方々もいらっしゃいます。

私たちにできることは、プレーすることだけですが、参加選手全員が1つになり、この世界に夢と希望を与えたい。

そんな願いをラグビーで体現します。

これまでラグビーを紡いでこられたすべての方々、そして応援してくださる多くの方々への感謝を忘れず、それぞれが代表という自覚を持ち最後の瞬間まで1つ1つのプレーに魂を込め、全力でプレーすることを誓います。

令和6年12月27日 選手代表 徳島県立城東高等学校 主将 小野晏瑚

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宣誓後インタビュー

ーー宣誓をしての感想は?

緊張していたが、自分の言いたいことが言えて良かったなというのが一番ですね。

ーー特にこだわった表現は?

表現というよりは、内容の部分で自分たちが”今ラグビーができているのが当たり前じゃない”。色々な人に支えられているので、その人たちへの感謝を伝えたいというのがありました。

ーー言葉は自身で考えた?

伊達監督と小宮山コーチと一緒に考えていきました。まず自分が言いたいことをあげて、そこから一緒に文章をつくっていきました。

ーーラグビーの聖地と言われる場所で宣誓をして率直な感想

1年で1人、人生で1回あるかないかの経験で、選ばれて光栄ですし、自分も言いたいことが言えてよかったと思います。

ーー言いたいこととは「当たり前じゃない」ということか?それとも他のことか?

”感謝”だったり、それぞれが県予選を勝ち切ったチームなので、代表であると自覚したプレーをしようということの言葉、”代表である自覚を”という言葉を入れようと思った。

ーー災害にふれたのは?

ちょうど花園期間中だったということや、身近に感じていたので。

ーー緊張や練習は?

めちゃめちゃ(緊張)しました。

練習は結構しました。開会式始まってからもブツブツ言っていて(笑)コーチの前であったり、部員のまえであったりで練習しました。

ーー明日試合に臨むが、チーム状況は?

まずは初戦を勝ち切ること。自分たちがやりたい『前を向いて、しっかり低く刺さるタックルで流れを作る』こと、試合のファーストを取りに行くことをずっと練習してきた。しっかり出せる準備は進んでいると思います。

ーー初戦勝利をすると、2回戦の相手は大阪桐蔭

自分たちの目標が花園2勝なので、そこはチャレンジャーとしてしっかり戦って、そこでも自分たちのラグビーを出していきたいと思います。

ーー初戦も第1グランド。気持ち的にはどうか?

まだ自分が第1グランドでプレーしたことがない。小さい時から見ていた憧れのグラウンドでもありますし、そこで試合を出来ることや選手宣誓ができることが光栄なことだと思っています。

***

今年はケガが続き、試合に出られない時期もあったが、花園に向けて監督・コーチ含めチーム全体で準備をしてきた様子の城東。

明日の初戦、FWの低いタックルや小野キャプテンのランに注目していきたい。

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