熊谷工業
「Dブロック優勝を目指していましたが、結果的に負けてしまいました。(1回戦の)日大明誠戦でも試合の入りが悪かった。昨日はそれを取り返せたのですが、今日は接点でもエリア管理でも全部負けていました。自分たちの流れを取ることができなかったことが敗因だと思います」
熊谷工業12番・冨田将生ゲームキャプテンは、Dブロック決勝・早稲田実業戦を終えると、厳しい表情で大会を振り返った。
熊谷工業にとって『やりたいこと』と『やらなければならないこと』が次から次へとリストアップされるような関東大会となった。
1回戦の日大明誠戦では、”激しさ”が先行したゆえ”正しさ”を欠いた序盤戦。
一方、早稲田実業との決勝戦は接点で後手を踏み、相手にテンポの良い球出しを許してしまう。”激しさ”を生み出すための土俵に上がることが、難しかった。
現状を打破するために、まずは何から手をつけたいか。
その一歩目を「接点」と答えた冨田ゲームキャプテン。
「接点が負けていたことで、アタックブレイクダウンが遅れてしまって、自分たちのやりたいことができませんでした。基本レベルが、早稲田実業さんの方が圧倒的に上でした。でもそういうところで勝っていかないと、これから上にいくにつれ厳しくなってくると思う。1人で戦わず、2人、3人とチームで戦うところを丁寧にやっていきたいと思います」
一方、全国大会出場経験豊富なチームと公式戦を戦えたことは、大きな収穫だ。
「基本的なプレー、自分たちのやりたいプレーをちゃんとすることが大切だと思いました」
奇をてらったプレーである必要はない。
自分たちがやりたいラグビーをするために、必要なプレーを。精度高く、確実に。そして、相手を上回ること。
それが勝利への近道だと、対戦相手を通じて知ることができた。
暑さ厳しき初夏。
熊谷工業高校は、関東大会Dブロックを準優勝で終えた。
後半中盤には敵陣深くへと攻め込み、後半15分、ペナルティトライを獲得した