関東大会、最終日、埼玉激闘録。昌平は明和県央に勝利、本庄第一は初出場でブロック優勝|第73回関東高等学校ラグビーフットボール大会

本庄第一

関東大会初出場にして、Eブロック優勝。

快挙を成し遂げたのは、埼玉県第4代表・本庄第一だ。

最もインパクトを残した選手を紹介しよう。

3年生の須山岬選手。

1回戦ではナンバーエイトとして出場し、ハットトリック。

決勝戦ではウイングにポジションを移し、1トライ。

本庄第一の『関東大会 初出場・初ブロック優勝』に大きく貢献した、174cm・93kgのフィジカルモンスターだ。

その特徴は、決まったポジションがないことにある。

監督・コーチらが「どこでもプレー可能」と重宝する、万能型プレイヤー。

須山選手自身も「どこでもできます」というが、「やらせてもらえないのは9番・10番・15番」と笑った。

そんな須山選手がラグビーと出会ったのは、高校生になってから。

中学まではサッカー部と陸上部。砲丸投げやリレーなども経験し、身体能力を磨いた。

50m走のベストタイムは6.3秒。そのスピードと体重を掛け合わせた突破力は、ラグビーで開花する。

「走ってトライを取るのが好き。タックルが好き」というシンプルな言葉が、須山選手のプレースタイルを物語る。


高校入学後、一時は体重100kgを超えたが、現在は「ウエイトトレーニングをして、絞って絞って」93kgに。「3食食べると増えちゃうので、2食にしています」と茶目っ気を交えながら、しっかりと自分の身体と向き合う

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東京朝鮮には11点のビハインドから逆転勝利、東洋大牛久には完封勝利と大きな一歩を踏み出した本庄第一。

大会を終え、新井昭夫監督は選手たちの戦いぶりを讃えた。

「キャプテンを中心に、よくやってくれました」

この結果を自信に変え、次に見据えるは激戦続く夏の強化期間。

「すでに東福岡、天理、御所実業など、全国の強豪校との試合スケジュールを組んでいます。夏にもう一度しっかりやって、秋につなげたいです」

須山選手も言う。

「勢いに乗って、練習試合でも勝ち続けて、夏に繋げたいです」

本庄第一は、さらに高く、さらに遠くへと歩みを進める。

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