熊谷のヒーローになりたい

練習時間を早めてファンゾーンへ

ーー1つのチームが全日程関わったファンゾーンは、全国でも珍しいように思います。どのような背景で出演が決まったのでしょうか。

酒井「7月中旬、熊谷市から『10日間とも出演してもらえないか』と打診がありました。チームとしても熊谷への移転を控えており、出来る限り協力します、とお答えしたことを覚えています。ただ、いくつかの日程はチームの練習と被っていたため調整が必要でした。」

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ーー可能な限りで構いません、どのように調整したか教えてください。

酒井「まずは上司に判断を仰ぎました。すると『可能な限り、練習と両立できるように調整しなさい』という答えが返ってきた。そこでリーダーグループの1人である谷選手に状況を説明し、練習と被っている日程についてどうしたいか意見を聞いたんです。すると谷選手は迷いなく『練習の開始時間よりもファンゾーンへ行くことの方が大事なんじゃないですか』って言ってくれたんですよね。

実は夏の暑い時期なので、平日の練習時間を少し遅めに設定していたんですよ。社員選手は仕事終わってお昼を食べて、すぐの練習は厳しいですし。でもそこを少し我慢して練習時間を繰り上げれば、ファンゾーンにも行けるよね、となって。谷選手がコーチ陣へ直接話をしてくれました。」

谷「ラグビーを盛り上げるためにこんな大きい催し物をしてくれているのだから、僕らが行くのは当然だと。そのためには練習時間も繰り上げるし、誰が出る出ないじゃなくて、行ける人は全員行けばいいんじゃない?という結論になりました。

ワールドカップの日本代表メンバーには、ワイルドナイツからトップリーグチーム最多の6人を送りだしています。クラブハウスのTVで試合を観るんだったら、熊谷でファンのみなさんとチームメイトを応援した方がみんなハッピーになれますしね。チームには選手側の意見を受け入れてもらったので、感謝しています。」


ステージ出演だけでなく、ファンとの交流にも気軽に応じた。一番右が谷選手。

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