「日本の若いラグビー選手たちの刺激となりたい」フランコ・モスタート選手 Honda HEAT入団会見

昨年のラグビーワールドカップ2019で南アフリカ代表として全7試合に出場し、タックル成功率88%を誇ったハードワーカーなロック、フランコ・モスタート(Franco Mostert)選手がHonda HEATに加入した。

2016年度から2年間リコーブラックラムズに在籍し、今回が2度目のトップリーグ。期待すること、そしてトップリーグ開幕を待ちわびるファンへのメッセージを伺った。

汚れ仕事をいとわない

ようやく南アフリカからやってくることができました。

日本は安全で素晴らしい場所。先週金曜日、初めて練習に参加しましたが、素晴らしいプレーヤーやスタッフたちだと感じています。ハードワークをする選手たちばかりで、このチームが成功するビジョンが見える。迎え入れてくれたチームに感謝しています。

ーーHonda HEATへの加入にあたり、昨シーズンまで在籍していたRGスナイマン選手(南アフリカ代表)にアドバイスを求めたのか

彼の経験は聞きましたね。全員が同じゴールに向かっていくところに魅力を感じました。それから何よりも静かで安全、という立地です。子どもにとっても、Honda HEATでプレーすることは良いと思いました。

ーートップリーグの印象と、それとどうHonda HEATに貢献していきたいと考えているか

小さくて速い、というのがトップリーグに対する印象です。速くてスマートなラグビーをしますよね。自分自身としては、ハードワークをしてチームに貢献したいです。汚れ仕事はもちろん、ラインアウトでボールを取ってクオリティ高いラグビーをチームに供給していければと思います。

ーー対戦を楽しみにしている選手、それから一緒にプレーすることが楽しみなチームメイトを教えてください

スプリングボクスのメンバーがいるチームにはぜひ勝ちたいですね。他にもインターナショナルレベルの選手がたくさんいるので、キーラン・リードやマイケル・フーパーがいるトヨタ自動車ヴェルブリッツとの対戦も楽しみにしたいと思います。

チームメイトでいうと、3番の具選手やフランカーにもとてもいい選手がいます。ですが、誰というよりも、このチームのみんなと一緒にプレーすることが何より楽しみです。みんなで何を作り上げられるのか、早く一緒にプレーしたいですね。

ーーコロナ禍におけるコンディション維持はどう行っていたのか

直近はイギリスのチーム(グロスター)にいたのですが、その時もHondaのコーチ陣とコンタクトを取っていました。毎週月曜日にミーティングを行い、過去の試合映像をコーチたちと一緒に分析していたんです。時間をかけながら準備を進めてきたので、チームとも同じ方向を向くことができていると思います。

日本の若い世代の刺激になりたい

ーー昨年のラグビーワールドカップについて、改めて振り返って頂けますか

ワールドカップで優勝することは夢でした。直前の強化試合含め2試合日本と対戦したが、素晴らしいチームでした。日本においてラグビーは決してメジャーなスポーツではないのに、たくさんの人たちが色んなチームをサポートしてくれた。本当に日本の人々が素晴らしかったんです。選手だけでなく、南アフリカから観戦に来ていた人たちも温かく迎え入れてくれたことがとても嬉しかった。結果的に優勝することができ、夢が叶った大成功な大会でした。

ーー2023年ワールドカップに向けてのモチベーションは

トップリーグのレベルはワールドクラス。スーパーラグビーやヨーロッパリーグで過ごす時間と、なんら変わりはありません。2023年を見据えると、どれだけハードワークできるかが重要になる。準備してきたことを全て発揮できればと思います。

ーー日本代表のジェイミー・ジョセフHCは、新たなロックの選手を求めています。世界で戦う上でLOに必要な要素を教えてください

激しさを求められるポジション。最もハードにプレーするポジションがロックです。それができないとロックじゃない。大前提としてハードワークできるかどうか、その上で誰かと比較した時に秀でるスペシャルな何かを持っているか、というのがポイントだと感じています。

ーーなぜ、これほどまでに痛いプレーをし続けられるのでしょう

『To make my family proud, and love the sport(家族に誇りに思ってもらえるように、そして何よりラグビーというスポーツが好きだから)』ですね。あとは自身の性格です。性格上、痛みを伴えど身を投じることが億劫ではありません。

ーー多くの日本のラグビーファンが「おかえり」とモスタート選手のトップリーグ復帰を喜んでいます。来月の開幕を待ちわびるファンに向けて、メッセージをお願いします

本当に帰ってこれて嬉しい、その一言に尽きます。家族も早く日本に来たがっていました。迎え入れてくださって、ありがとうございます。ラグビーは痛みを伴う激しいスポーツですが、日本のファンの皆様のためにもハードワークしたいと思っています。ファンの皆様の存在あってこそのラグビー。良いゲーム、良いハードワークをして、面白いゲームをお届けできるよう努力します。

また若い世代の刺激となって、日本の若いラグビープレーヤーたちに自信を持たせることができるようなプレーをしたい、とも思っています。

前田芳人ゼネラルマネージャーより

モスタート選手の合流を、首を長くして待っていました。無事に迎え入れられたことを嬉しく思います。

彼のアグレッシブなプレースタイルが、チームの原動力に繋がる。そんな活躍を期待しています。いよいよ来月からシーズンが始まりますが、Honda HEATの一つのスパイスとなるモスタート選手の加入を歓迎します。

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