記憶に残るプレー
昌平高校・黒埼慎之助キャプテンの飛び込んだタックル(花園2回戦、対大阪朝鮮高校)
前半12分過ぎ。
今大会の優秀選手にも選ばれた大阪朝鮮のフルバック・金昴平選手が右サイドを駆け上がり2本目のトライを奪おうか、という所に飛び込んだのは、昌平高校のキャプテン・黒埼選手でした。
まさしく「飛び込んだ」タックルは、金昴平選手を自らとともにタッチに押し出し、チームのピンチを救います。
実は筆者、数あるラグビーのプレーの中でも「ピンチの場面でタックルで相手をタッチに押し出す」プレーが何よりも好き。
一番好きなプレーが花園の大一番で繰り広げられた、最も心が躍った瞬間でした。
しかし、体を張ったプレーの代償は大きく。黒埼キャプテンはその後、数分でピッチを後にします。
代わって24番・平塚和選手(2年生)が投入される間際「悪い、頑張れ」と肩を叩き、ピッチへ送り出した黒埼キャプテン。
ベンチからもピッチにいる選手たちへ声を掛け続け、バックスの選手にはポジションを指示し続けていました。
体を張って相手の攻撃を止めたタックルはもちろんのこと、最後までキャプテンとして役責を全うする姿は、深く心に残っています。